北海道へ渡った関東バス車両(拓殖バス編)

元・関東バス車両の追跡調査


拓殖バス,元関東バスC2001フロント

三菱,富士重,3扉車の名物車両:元C2001が北海道拓殖バスで第二の活躍を開始した。 
C2001 帯広駅前(帯広駅バスターミナル) 2011.9.23
(画像提供:ak-3cp様)

■希少車を含め、元関東バス車両が帯広で活躍中。

2009(平成21)年10月,11月に関東バスを除籍となった 元1000代「KC-JP250NTN改」 が北海道帯広市を拠点とする拓殖バスへ移籍し、 第二の活躍を開始した。 その後、2011(平成23)年4月に除籍となった関東バス随一の注目車両: C2001「U-MP218K」 が新たに入籍したことで、関東バスファンから一気に脚光を浴びる存在となった。

このたび、ak-3cp様, 遠藤知生様, 6621様より画像や情報を多数ご提供頂いたので、 拓殖バスへ移籍した元関東バスの車両について、 以下の通りまとめてご覧いただきたい。


※ご提供頂いた画像群は全て、公道上もしくは特別に許可を得て撮影を行ったものです。


■関東バスC1005,D1007「KC-JP250NTN改」→拓殖バス「153,151」


拓殖バス(元関東バスC1005) 元C1005は拓殖バス「153」となった。 '11年になってから関東バスの元社番が復元された。

「153」帯広駅前(帯広駅バスターミナル) 2011.9.23
(画像提供:ak-3cp様)
拓殖バス(元関東バスD1007) 元C1005のリア画像。青梅街道時代に追加されたリア面の車椅子ステッカーを含め、種車の面影をよく残している。

「153」帯広駅前(帯広駅バスターミナル) 2011.9.23
(画像提供:ak-3cp様)
拓殖バス(元関東バスD1007) 元C1005は15年9月に運用を離脱し拓殖バスからも除籍となった模様だ。
登録ナンバーや一部の部品が外されて本社営業所に留置中の姿。

「153」拓殖バス本社営業所 2015.11.18
(画像提供:青梅街道営業所帯広支所様)※許可を得て撮影


拓殖バス(元関東バスD1007) 元D1007は拓殖バス「151」となった。

「151」帯広駅前(帯広駅バスターミナル) 2011.9.23
(画像提供:ak-3cp様)
拓殖バス(元関東バスD1007) 元D1007のリア画像。

「151」帯広駅前(帯広駅バスターミナル) 2011.9.23
(画像提供:ak-3cp様)


2009(平成21)年10,11月にかけて関東バスを除籍となった 元1000代「KC-JP250NTN改」のうち、 2台が北海道拓殖バスへ移籍し、 2009(平成21)年12月より順次運用を開始した。

移籍した2台については以下の通りである。

C1005→(帯広200か・1 53)
D1007→(帯広200か・1 51)

移籍に際しての変更点は、 塗色変更と行先表示器がLED改造化されている以外はほぼ原型を留めており、 特に元C1005はリア面において、 関東バス配属当時に青梅街道独自の対応として追加された車椅子ステッカーがそのままとなっているのが特徴的である。

また、移籍当初は関東バスの元社番は消されていたが、 C2001が拓殖バスへ移籍してきた時に併せて元社番が復元されており、 種車の識別が容易となったことが特筆される。

元D1007については、 運転席後方に関東バス時代に使用されていたLED次停留所案内表示機が設置されて停留所表示を行っているのが特徴で、 C1005には設置されていない点が一部異なる。

元D1007については、主に国立病院を経由する循環線などで使用されている他、 元C1005は主に南商業高校線で使用された。

その後はしばらくそのまま活躍が続くものと思われたが、 2015(平成27)年9月には元C1005が運用を離脱、 そのまま拓殖バスからも除籍となった模様だ。 同車は部品が取り外されて本社営業所の一角で留置された状態となり、 車両の状態を見ると今後更に事業者間移籍が行われることはなさそうだ。

元関東バスからの移籍車から今回除籍が発生したことで、 拓殖バスで活躍中の他車についても今後の去就に注意する必要が出てきた。

→関東バスから移籍した拓殖バス車両に関する皆様からの画像や情報は、引き続きお待ちしております。


DETAILS
※「DETAILS」に掲載の各画像は、全て 6621様 によりご提供頂きました。

拓殖バス(元関東バスD1007)形式写真 元D1007「151」形式写真,公式側
北海道拓殖バス本社営業所 2011.10.9
拓殖バス(元関東バスD1007)リア画像 元D1007「151」リア,非公式側
北海道拓殖バス本社営業所 2011.10.9

→「151」フロント正面
→「151」リア正面
→コックピット
→車内画像(前方)
→車内画像(後方)
→中扉付近の拡大
→増設された座席下のヒーター

拓殖バス(元関東バスC1005)形式写真 元C1005「153」形式写真,公式側
北海道拓殖バス本社営業所 2011.10.9
拓殖バス(元関東バスC1005)リア画像 元C1005「153」リア,非公式側
北海道拓殖バス本社営業所 2011.10.9

→「153」フロント正面
→「153」リア正面


■関東バスC2001「U-MP218K」→拓殖バス「180」


拓殖バス(元関東バスC2001) 関東バス時代から希少車種として注目を浴びてきた元C2001が拓殖バスへ電撃移籍し、話題となった。

「180」 帯広駅前(帯広駅バスターミナル) 2011.9.23
(画像提供:ak-3cp様)
拓殖バス(元関東バスC2001) 元C2001のリア,右側面の画像。広告枠が撤去されたほか、 塗色変更はラッピングであるとの情報も入っている。

「180」 帯広駅前(帯広駅バスターミナル) 2011.9.23
(画像提供:ak-3cp様)


2011(平成23)年4月に関東バスから惜しまれながら引退となった C2001が拓殖バスへ移籍し、 転用改造を受けた後に7月頃から運用を開始した。

新しい登録ナンバーについては、 以下の通りとなっている。

C2001→(帯広200か・1 80)


外装はラッピングとなっており、 関東バスカラーの痕跡が一部みられるところが興味深い。
このほか車内については、 極力関東バス時代の内装をそのまま維持することを目的に、 改造は最小限に留められている。

転用に際しての主な改造内容は以下の通りとなっている。

・行先表示器のLED化(前後,側面共)
・AGSの取り付け,外スピーカー
・新型運賃表示機,ステップヒーター,バックカメラの設置
・後扉軒天にあった扉用照明を撤去し、前扉,中扉の上部に扉用照明を追加
・中扉に手すり(もともと関東バスでは運賃箱横にあった手すり)を設置し、高齢者の利便性を向上
・後扉ステップに寒さ対策として、ヒーター設置(ただし容易に撤去可能な取付状況)
・室内,運転席に暖房取り付け、燃焼式温水
・熱線ミラーヒーター設置

元C2001は、市内線・南商線で主に活躍中となっており、 今後少しでも長く活躍することを期待したい。


→関東バスから移籍した拓殖バス車両に関する皆様からの画像や情報は、引き続きお待ちしております。


DETAILS

拓殖バス(元関東バスD1007)形式写真 元C2001「180」形式写真,公式側

北海道拓殖バス本社営業所 2011.10.9
(画像提供:6621様)
拓殖バス(元関東バスD1007)リア画像 元C2001「180」リア,非公式側

北海道拓殖バス本社営業所 2011.10.9
(画像提供:6621様)

→「180」フロント正面
→「180」リア正面
→「180」サイドビュー(左側面)
→「180」サイドビュー(右側面)

(上記4点の画像提供:6621様)

→後扉付近。締切扱いとなっているが開閉可能な状態が維持されている。

(画像提供:ak-3cp様)

→コックピット画像。後扉のスイッチは撤去された。
→最前列から前方を見る。料金表示機が設置された。
→室内側から側面行先幕付近を見る。
→銘板がステッカーで書き換えらたのみ、後方の社番表記周辺。
→中扉付近のアップ。整理券発行機が設置された。
→後扉付近のアップ。暖房増設でステップが塞がれているが、すぐに復元可能な状態となっている。
→車内の表記類。元の表記を極力残す工夫がなされている。

(上記7点の画像提供:遠藤知生様)


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