関東バス路線解説
赤31「赤羽駅東口~高円寺駅」




関東バス赤31のA1525

経路に7箇所あるオーバーパス陸橋のうちの一つである、桜台陸橋を超える関東バス車両。
赤31は国際興業バスと共管で関東バス最長距離の路線である。
A1525 豊玉北 2011.9.26
(Photo:Ajiwai)


■環七通りをひたすら走る、赤31系統。


赤31「赤羽駅東口~高円寺駅」は、 JR高円寺駅の近くを南北に通る環七通りをひたすら走り続け、 東十条四丁目を左折しJR赤羽駅東口へ至る関東バス最長の路線である。
赤31は国際興業バスとの共同運行路線となっており、 都営バスの王78「王子駅~新宿駅西口」と併走する環七通りの区間 「高円寺中学(都営バスは高円寺駅入口)~東十条四丁目」は乗車する事業者が特定されない共通定期券も設定されている。 ちなみに共同運行している国際興業バスでも都内最長路線となっている。

西武池袋線以北へ向かう路線は関東バスでは唯一で、 最東端「東十条四丁目」、 最北端「赤羽駅東口」共に赤31の停留所となっている。 一方で国際興業バスは、 赤31の「杉並芸術劇場 座・高円寺前,(旧)高円寺北二丁目」が最南端ということになる。 両社の管理区分は「小茂根~かみのね橋,(旧)上の根橋」間となっており、 「小茂根」バス停は関東バスの行灯式、 「かみのね橋」は白百合型で国際興業バスの管理となっていて違いが見られる。

1972(昭和47)年の運行開始から関東バスでは丸山営業所が担当していたが、 1976(昭和51)年頃に現在も運行を担当する阿佐谷営業所管轄の路線となった。

'80年代までは平日朝ラッシュ時が10分,昼15分,夕方のピーク時で9分ヘッドとなっていたが、 '90年代に入ると減便傾向となり、 現在では平日昼間で20分ヘッドとなった。(※土曜・日祭は概ね15分ヘッドで存置)
また'90年代後半には終車時刻も高円寺駅,赤羽駅共に2200発から2130前後に繰り上げられたが、 高円寺駅発の赤羽駅行きの終車後に国際興業バス赤羽車庫へ直接入庫する赤31-2「高円寺駅→赤羽車庫」が新設された。

関東バスの車両がはるばる赤羽駅へ姿を見せ、 逆に国際興業バス車両も高円寺駅までやってくるところが、 長距離路線ならではの魅力と言えるだろう。


大雪が降りしきる中、長距離運用を終えて赤羽駅東口に到着した関東バス車両。

A1237 赤羽駅東口(降車場) 2011.2.11
(Photo:Ajiwai)
赤羽駅東口で折り返し待機中の関東バス車両。
赤31に乗車すると、 降車場は赤羽駅から非常に遠い赤羽消防署の向かいとなる。

A1524 赤羽駅東口(降車場) 2011.9.1
(Photo:Ajiwai)
'11年11月15日より、 行先表示が「赤羽駅→赤羽駅東口」と変更された。

A1138 高円寺駅北口 2011.11.16
(Photo:Ajiwai)
赤31の赤羽駅東口での降車場が赤羽消防署前に固定されたことに伴い、
(消防署前)表示が追加された。

A1531 高円寺駅北口 2019.4.28
(Photo:Ajiwai)
関東バス一般路線の最北端である、 赤羽駅東口で転回する赤31の車両。

A1523 赤羽駅東口 2015.5.1
(Photo:Ajiwai)
過去に遡るが、赤31赤羽駅行きに充当されるかつての3扉車。

A3513 高円寺駅北口 2010.12.21
(Photo:Ajiwai)


赤31の側面行先幕表示。
赤羽駅東口を出発する3扉車。
赤羽付近で3扉の関東バスを見かけると、なぜか違和感を覚えたものだ。

A3494 赤羽駅東口 2009.12.2
(Photo:Ajiwai)

赤31は国際興業バスと共同運行で、 赤羽営業所所属の多彩な車両がはるばる高円寺駅で見られるのが興味深い。

5405[赤羽] 高円寺駅北口 2011.11.27
(Photo:Ajiwai)
こちらは国際興業バスによる赤31高円寺駅北口行。

8220[赤羽] 野方二丁目→杉並芸術会館 座・高円寺前間 2014.3.19
(Photo:Ajiwai)
国際興業バスでは最新車両も頻繁に充当される。

3117[赤羽] 高円寺駅北口 2017.11.4
(Photo:Ajiwai)



赤31が通過する、環七通りの陸橋を全て紹介。


環七通りをひた走る赤31が通過する陸橋は計8箇所。 画一的な環七通りの景観だが、 陸橋を超えるたびに地名が刻々と変化し、 徐々に遠くの地へやってきた感覚となる。

交通の状況により異なるが、陸橋をオーバーパスするか、それとも側道を通過するのか、 ルールが存在するようだ。
全ての陸橋に出向いて確認を行ったが、 陸橋が完成する前から側道部分に停留所があった姥ヶ橋のみ側道を通過、 他の陸橋は全てオーバーパスを通過することが判明した。

環七通りの陸橋を加速しながら通過するのも赤31の魅力の一つ、 赤31が通る全ての陸橋をここに紹介する。


高円寺駅を出発して最初の陸橋が大和陸橋だ。
沿道に阿佐谷営業所のある早稲田通りをオーバーパスする。

A1529 大和陸橋(高円寺中学~野方二丁目間)
西武新宿線をアンダーパスする部分には、野方陸橋の名が付けられている。

A1529 野方陸橋(野方駅入口~野方駅北口間)
野方陸橋を通った直後、 すぐに新青梅街道をオーバーパスする。

A1204 丸山陸橋(野方駅北口~中野北郵便局間)
目白通りを超える豊玉陸橋。

A1204 豊玉陸橋(豊玉中二丁目~豊玉北間)
豊玉陸橋から豊玉北バス停を挟んですぐの所に桜台陸橋がある。
千川通りと西武池袋線を一度に跨ぐため、陸橋の距離が比較的長いのが特徴だ。

A1159 桜台陸橋(豊玉北~羽沢(新桜台駅)間)
板橋区に入り、川越街道を超える板橋中央陸橋。

A1158 板橋中央陸橋(東山町~南常盤台間)
大和町陸橋は、中山道を超えつつ首都高速5号線を潜る3層構成となっている。
ちなみに地下には都営三田線板橋本町駅があり、土地の高度利用が顕著な地点だ。

A1215 大和町陸橋(富士見町都営住宅~大和町間)
姥ヶ橋陸橋は93年に供用開始の比較的新しい陸橋だ。
陸橋の側道となった部分に姥ヶ橋バス停があることから、ここだけ側道通過となる。

A1158 姥ヶ橋陸橋(稲荷台~姥ヶ橋間)



赤31の運行について(高円寺駅基準)

運行回数(2011.10.1現在)

平日61回, 土曜・日祭52回(うち関東バスは平日31回, 土曜・日祭25回)
始車:0633(平日), 0635(土曜・日祭)
終車:2140(平日), 2135(土曜・日祭)


運行回数(2020.4.1現在)

平日61回, 土曜・日祭52回(うち関東バスは平日31回, 土曜・休日25回)
始車:0633(平日), 0635(土曜・休日)
終車:2140(平日), 2135(土曜・休日)


運行間隔

朝12( 9~18)分(平日), 25(15~25)分(土曜・休日)
昼20(13~20)分(平日), 15(14~16)分(土曜・休日)
夕10(10~17)分(平日), 25(15~25)分(土曜・休日)

※朝は7~9時台, 昼は10~16時台, 夕は17~19時台としています。
※H25.2.17より「日祭」ダイヤは「休日」ダイヤへ呼称変更となりました。


赤31の出入庫路線

「高円寺駅~阿佐谷営業所」(赤31-1) 
※関東バスのみ運行、平日18回, 土曜14回, 日祭15回

赤31-2「高円寺駅→赤羽車庫」   
※国際興業バスのみ運行、平日2213発1回のみ

赤80「赤羽駅西口~赤羽車庫」  
※国際興業バスのみ運行

赤80-2「赤羽駅西口~赤羽車庫」  
※国際興業バスのみ運行

赤95「赤羽駅東口←赤羽車庫」  
※国際興業バスのみ運行、早朝のみ


赤31関連の詳細路線図はこちら


※赤羽駅そして途中経由地の野方駅南口,羽沢,大和町については、 2011.11.15にそれぞれ赤羽駅東口,野方駅入口,羽沢(新桜台駅),大和町(板橋本町駅)へと改称されました。
※当ページにおいては、2011(平成23)年11月15日以前の記述については改称前の表記を、 現在の記述については改称後の表記をする方針としています。



経由する停留所名

※リンクのある停留所名をクリックすると画像を見ることができます。
※同じ停留所でも赤羽駅方面、高円寺駅方面で別画像に分けています。
※「高円寺中学~豊玉中」の停留所画像は、練馬急行様よりご提供頂きました。
この場をお借りして心より御礼申し上げます。



赤31赤羽駅東口→高円寺駅

赤羽駅東口赤羽駅東口(乗車専用)赤羽南一丁目赤羽南二丁目東十条六丁目
東十条四丁目中十条四丁目十条仲原二丁目王子第三小学校上十条五丁目
姥ヶ橋稲荷台大和町(板橋本町駅)富士見町都営住宅中板橋駅入口
南常盤台東山町かみのね橋

小茂根武蔵野病院小竹町二丁目羽沢(新桜台駅)豊玉北
豊玉中二丁目豊玉中中野北郵便局野方駅北口野方駅入口
野方二丁目杉並芸術会館 座・高円寺前高円寺駅北口


赤31高円寺駅→赤羽駅東口

高円寺駅北口杉並芸術会館 座・高円寺前高円寺中学野方二丁目野方駅入口
野方駅北口中野北郵便局豊玉中豊玉中二丁目豊玉北
羽沢(新桜台駅)小竹町二丁目武蔵野病院小茂根

かみのね橋東山町南常盤台中板橋駅入口富士見町都営住宅
大和町(板橋本町駅)稲荷台姥ヶ橋上十条五丁目王子第三小学校
十条仲原二丁目中十条四丁目東十条四丁目東十条六丁目赤羽南二丁目
赤羽南一丁目赤羽駅東口(降車専用)

杉並芸術会館 座・高円寺前(交換前)
高円寺中学(交換前)
豊玉中(交換前)



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