北海道拓殖バス本社営業所

元関東バス車両「その後」追跡調査

北海道へ渡った関東バス車両(拓殖バス編)2020



拓殖バスに集結した関東バスからの移籍車両群。 
北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:練馬急行様)



北海道拓殖バスでは関東バスからの事業者間移籍車が断続的に発生していることは周知の通りだが、 2011(平成23)年度以降は2020(令和2)年度まで毎年絶えることなく事業者間移籍が実施され、 約50台の在籍車両数に対して元関東バス車両は30台を超えるほどの一大勢力となった。

当サイトでは今まで拓殖バスへ移籍した元関東バス車両について2016(平成28)年度移籍車まで紹介してきたが、 2017(平成29)年以降の移籍車を採り上げた専用ページを新たに制作した。

帯広の地に先に渡った元関東バス車両は、 後からやってきた元関東バス車両に置き換わるなど動きがみられるため、 '20時点の動向をご覧頂こう。


※当ページに掲載の画像は、6621様,練馬急行様よりご提供頂きました。この場を借りて深く御礼申し上げます。
※車庫での画像は特別に許可を得て撮影を行ったものです。
※撮影に際して多大なご協力を賜りました北海道拓殖バス関係各位に心より御礼申し上げます。




■関東バス元D7001~D7006,D7008
→北海道拓殖バス「312,310,311,321,322,330,345」

北海道拓殖バス312(元関東バスD7001) 拓殖バスには元700代の7台全車が移籍したが、
その後投入された元7000代も追って移籍してきた。

元D7001「312」 北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:6621様)
北海道拓殖バス312(元関東バスD7001)リア画像 元D7001のリア画像。
中扉付近に非常口扉がある特徴的な姿はそのままだ。

元D7001「312」 北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:練馬急行様)


関東バスではこれまで投入されていた日野レインボー9mの
元700代「KK-HR1JKEE」に代わり 2003(平成15)年度から10.5mバージョンの元7000代「KL-HR1JNEE」が投入されたが、 拓殖バスへも後を追うように登場した。

元7000代のうち非常口扉が車体中央部にある元D7001~7006は、 2017~18(平成29~30)年度に渡り全て拓殖バスへ移籍、 元D7001(帯広200か・3 12), 元D7002(帯広200か・3 10), 元D7003(帯広200か・3 11), 元D7004(帯広200か・3 21), 元D7005(帯広200か・3 22), 元D7006(帯広200か・3 30)の6台が揃い、 全てが既に営業運転入りを果たしている。

転用改造後の外観は、 先に移籍した元700代とは異なり前後面が赤一色の塗り分けが採用された。 関東バス時代の元社番が関東バス時代のまま再現されるのは標準となっている。 車内の内装は関東バス時代からほぼ手が加えられておらず、 変更点は運賃箱や案内表示機程度となっている。


北海道拓殖バス310(元関東バスD7002) 元D7002は元D7001より先に関東バスを除籍されたことから、
拓殖バスへ移籍した元7000代の第1号となる。

元D7002「310」 帯広駅前 2019.10.16
(画像提供:練馬急行様)


→元D7002のリア画像。乗降中表示器は撤去され、配線用の孔のみが残った。
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス311(元関東バスD7003) 元D7003は元D7002と同日に関東バスを除籍となり帯広へやってきた。

元D7003「311」 北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:6621様)


→元D7003のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス321(元関東バスD7004) 元D7004~D7006は18年度の事業者間移籍車となる。
元D7004の社番は関東バス時代には大きいフォントだったが、
車体更生後に小さいフォントとなった元D7005に合わせて小型化された。

元D7004「321」 北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:6621様)


→元D7004のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス322(元関東バスD7005) 元D7004と同時期に移籍したD7005。
関東バス時代の車体更生後に社番が小型化されたが、そのまま踏襲されている。

元D7005「322」 北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:練馬急行様)


→元D7005のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス330(元関東バスD7006) 18年12月に関東バスから除籍された元D7006。

元D7006「330」 北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:6621様)


→元D7006のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)

2019(平成31/令和元)年度に入ると、 日野レインボーでマイナーチェンジされたグループのD7007,D7008「PK-HR7JPAE」からも移籍が発生、 元D7007は茨城交通へ移籍したが元D7008が関東バスを除籍後早速帯広に移動した。

関東バスに残る7000代は 09年度に投入されたD7009~D7011「BDG-HR7JPBE」が存在するが、 これらの車両群も今後帯広へやってくるのか、 今から気になるところだ。


北海道拓殖バス345(元関東バスD7008) 19年度に移籍した元D7008も既に転用改造を終え、 営業運転入りを果たしている。

元D7008「345」 帯広駅前 2020.9.10
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス345(元関東バスD7008)リア 元D7008のリア姿。 非常口扉が車体後方に移動した形態も健在だ。

元D7008「345」 帯広駅前 2020.9.10
(画像提供:練馬急行様)

DETAILS

→D7001「312」フロント正面
→リア正面
→サイドビュー(右側面)
→サイドビュー(左側面)
→コックピット
→車内画像(前方)
→車内画像(後方)

(上記7点の画像提供:練馬急行様)



■関東バス元C2111~C2116
→北海道拓殖バス「331,350,352,353,341,343」

北海道拓殖バス331(元関東バスC2111) 元関東バスの2100代が引き続き拓殖バスへ移籍しており、 実に15台を数えるに至った。 

元C2111「331」 北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:6621様)
北海道拓殖バス331(元関東バスC2111) 元C2111のリア画像。
非常口後部の小窓が特徴的な「PJ-MP37JK」も移籍が本格化した。 

元C2111「331」 北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:6621様)

2015(平成27)年度から拓殖バスへの投入がまった
元2100代だが、 2020(令和2)年10月現在、関東バスを除籍となった17台のうち15台が拓殖バスへ移籍したことを確認、 拓殖バスにおける主力車種となりつつある。

事業者間移籍に際して、 外観塗色は先に投入された大型ノンステップ車と同様に、 前面と後面が赤一色となる塗り分けが採用された。 リア面の乗降中表示器や広告枠は撤去され(C2112の乗降中表示器は存置)、 赤一色の塗り分けと併せて関東バス時代よりもシンプルな外観となった。

2020(令和2)年度には関東バスから計3台が移籍するとの情報が入っており、 まだまだ追加で登場する見込みである。


→関東バスから移籍した拓殖バス車両に関する画像や情報は、今後も引き続き募集しております。

北海道拓殖バス350(元関東バスC2112) 元C2112は元B1112から引き継いだフルラッピング仕様化された。 

元C2112「350」 帯広駅前 2020.9.10
(画像提供:練馬急行様)


→元C2112のリア画像。同車には乗降中表示器が残されている。
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス352(元関東バスC2113) 元C2113はリア面のみラッピング広告の「ゼッケン仕様」となった。

元C2113「352」 帯広駅前 2020.9.11
(画像提供:練馬急行様)


→「ゼッケン仕様」元C2113のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス353(元関東バスC2114) 元C2114も元C2113と同様にゼッケン仕様化され、 納車時から今も兄弟のような存在である。

元C2114「353」 帯広駅前 2020.9.11
(画像提供:練馬急行様)


→「ゼッケン仕様」元C2114のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス341(元関東バスC2115) 元C2115,C2116は元C2112~C2114より先に関東バスから除籍されたことから、 元C2112~C2114より登録番号が若い。

元C2115「341」 帯広駅前 2020.9.11
(画像提供:練馬急行様)


→元C2115のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス343(元関東バスC2116) 元C2116は代替で除籍された元B1117から引き継いだフルラッピング仕様となった。

元C2116「343」 帯広駅前 2020.9.10
(画像提供:練馬急行様)


→「フルラッピング仕様」元C2116のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)

DETAILS

→C2111「331」フロント正面
→リア正面
→サイドビュー(右側面)
→サイドビュー(左側面)
→コックピット
→車内画像(後方)

(上記6点の画像提供:練馬急行様)



■関東バス元A155→北海道拓殖バス「347」

関東バス時代は旧なかのんK01「中野駅~八成小学校」専用車として使用され、 その後一般路線塗装へ変更された元A155「PA-ME17DF」が、 2019(令和元)年8月に関東バスを除籍後に拓殖バスへ渡ってきた。

今まで
元320代元700代等の中型車は、 前後面共に白色をベースとした在来仕様だったが、 元A155は元1100代から始まった「赤一色」カラーパターンが採用された。 車体には拓殖バス移籍後も関東バス時代の社番が標記され完全に標準仕様となった。

同車は2020(令和2)年4月には転用改造を終えたが、 音更町のコミュニティバス「すずらん号」の予備車となったため運行頻度は高くない状況である。 ただし一般路線での運用実績もあるとのことだ。


北海道拓殖バス347(関東バス元A155) 元なかのん用で阿佐谷営業所に所属していた元A155も、 拓殖バスへ移籍を果たした。 

元A155「347」 北海道拓殖バス本社営業所 2020.9.12
(画像提供:練馬急行様)




■初期に移籍した車両群の近況について

2009(平成21)年度からの継続的な事業者間移籍により、 拓殖バスへ移籍した元関東バス車両は累計で40台を超えた。 しかし一方では、 2009(平成21)年11月に移籍の元C1005「KC-JP250NTN改」が除籍されたのを皮切りに、 元関東バス車両同士の車両代替が本格化している。

近年では元E321~E323が除籍となり
元320代が全廃されたほか、 元1100代元900代も置き換えが進み、 2020(令和2)年10月1日現在で活躍を続ける元1100代元900代は C1107,A1108とA905のみの状況である。

拓殖バスへ移籍し第二の活躍を始めたのも束の間、 6~7年程度の使用で除籍が相次ぐ状況を踏まえると、 現在活躍を続ける他車も決して安泰とはいえない状況だ。 このため、今のうちに記録しておくことをお勧めする。


北海道拓殖バス221(元関東バスA1109) 元A1109が当該となる事故が発生、 当初予定の元C1107に代わり拓殖バスから除籍された。

元A1109「221」 帯広駅前 2019.10.16
(画像提供:練馬急行様)


→元A1109のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス225(元関東バスB1112) フルラッピング仕様だった元B1112はその任を元C2112へ譲り除籍となった。

元B1112「225」 帯広駅前 2019.10.16
(画像提供:練馬急行様)


→元B1112のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス216(元関東バスB1117) 元B1117のフルラッピングは元C2116へ移行されて現在は除籍済。

元B1117「216」 帯広駅前 2019.10.16
(画像提供:練馬急行様)


→元B1117のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)
北海道拓殖バス195(元関東バスE322) 元320代は全車除籍され型式消滅した。

元E322「195」 帯広駅前 2019.10.14
(画像提供:練馬急行様)


→元E322のリア画像。
(画像提供:練馬急行様)

DETAILS

→E322「195」フロント正面
→リア正面
→サイドビュー(右側面)
→サイドビュー(左側面)
→コックピット
→車内画像(後方)

(上記6点の画像提供:練馬急行様)

北海道拓殖バス223(元関東バスA905) 置き換え対象とみられる元A905。
僚車の元A904は既に除籍となり、早晩置き換えられるものと推測される。

元A905「223」 北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:6621様)
北海道拓殖バス180(元関東バスC2001) 関東バス移籍車の最古参となった3扉車の元C2001。
後から移籍してきた車両が相次いで除籍となる中でラッピングの劣化もみられるなど、 同車も予断を許さない状況と言える。

元C2001「180」 北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:6621様)


→元C2001のリア画像。
(画像提供:6621様)

■関東バスからの移籍車両をおさらいです。


当サイトでは拓殖バスに移籍車が登場してからその都度情報をお伝えしてきたが、 車両数が多くなってきたためここに全移籍車を整理してみた。

各車の状況は以下の通りとなっている。


■2009(平成21)年度移籍車

C1005→(帯広200か・1 53) →除籍済
D1007→(帯広200か・1 51) →除籍済

■2011(平成23)年度移籍車

C2001→(帯広200か・1 80)

■2012(平成24)年度移籍車

E321→(帯広200か・1 98) →除籍済
E322→(帯広200か・1 95) →除籍済
E323→(帯広200か・1 94) →除籍済
C1107→(帯広200か・1 96) →除籍済

■2013(平成25)年度移籍車

A904→(帯広200か・2 17)[鹿追→本社(19.10転属)] →除籍済
A905→(帯広200か・2 23)[本社→鹿追(19.10転属)] →除籍済
A1108→(帯広200か・2 19) →除籍済
A1109→(帯広200か・2 21) →除籍済
B1112→(帯広200か・2 25) →除籍済
B1117→(帯広200か・2 16) →除籍済

■2014(平成26)年度移籍車

D701→(帯広200か・2 41)
D702→(帯広200か・2 39)[本社→新得(21転属)]
D703→(帯広200か・2 35)
D704→(帯広200か・2 40)


■2015(平成27)年度移籍車

C2101→(帯広200か・2 66)
C2102→(帯広200か・2 68)
C2103→(帯広200か・2 70)
C2104→(帯広200か・2 71)
C2105→(帯広200か・2 73)


■2016(平成28)年度移籍車

D705→(帯広200か・2 84) →除籍済
D706→(帯広200か・2 88)
D707→(帯広200か・2 87)
C2106→(帯広200か・2 91)
C2107→(帯広200か・2 90)
C2108→(帯広200か・2 89)


■2017(平成29)年度移籍車

D7001→(帯広200か・3 12)
D7002→(帯広200か・3 10)
D7003→(帯広200か・3 11)


■2018(平成30)年度移籍車

C2111→(帯広200か・3 31)
D7004→(帯広200か・3 21)
D7005→(帯広200か・3 22)
D7006→(帯広200か・3 30)


■2019(平成31/令和元)年度移籍車

A155→(帯広200か・3 47)
D7008→(帯広200か・3 45)
C2112→(帯広200か・3 50)
C2113→(帯広200か・3 52)
C2114→(帯広200か・3 53)
C2115→(帯広200か・3 41)
C2116→(帯広200か・3 43)


■2020(令和2)年度移籍車

C2117→(帯広200か・3 55)
C2118→(帯広200か・3 56) →除籍済
C2119→(帯広200か・3 57)
D2305→(帯広200か・3 62)


■2021(令和3)年度移籍車

C1210→(帯広200か・3 76)
C1217→(帯広200か・3 75)

元関東バスC1107とA1109

C1107,A1109共に既に除籍された。
移籍しても長く活躍するとは限らないため、撮影するなら今である。 

(左から)元C1107,元A1109 北海道拓殖バス本社営業所 2019.10.14
(画像提供:練馬急行様)







■拓殖バス移籍車関連のコンテンツ


→北海道へ渡った関東バス車両(拓殖バス編)
専用ページを開設しました。移籍第一弾である元の除籍情報や、
転用された各車両の形式写真や車内画像等が豊富にあります。

→北海道へ渡った関東バス車両(拓殖バス編)2012
2012(平成24)年にも4台が関東バスからまとめて移籍、'12年移籍車の情報はこちらをご覧ください。

→北海道へ渡った関東バス車両(拓殖バス編)2013
元C1107ノンステップ車など追加移籍車の情報について公開です。

→北海道へ渡った関東バス車両(拓殖バス編)2014
'13~14年にはノンステップ車が追加移籍、元900代,1100代全車の詳細について追加しました。

→北海道へ渡った関東バス車両(拓殖バス編)2016-2017
追加移籍となった元700代,2100代の情報を追加しました。

→北海道へ渡った関東バス車両(拓殖バス編)2020※当ページです
追加移籍となった元7000代,2100代など、'20年現在の情報と今までの移籍車両一覧を作成しました。

→北海道へ渡った関東バス車両(拓殖バス編)2021-2022
元1200代の移籍が本格化、元2300代などの動きを新たにまとめました。

→元C2001拓殖バスツアーの記録
'12年に開催された元C2001によるバスツアーの模様に密着です。



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関東バス・アーカイブス「味わい」では、関東バスを除籍となり第二の活躍をする車両の写真を幅広く募集しております。
画像や情報のご提供については情報提供のページからよろしくお願いします。



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