関東バス・アーカイブス特別企画
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'12年度は車両代替が1100代に及んだ。画像は晩年の1100代初期車。 B1101 三鷹駅北口 2011.12.28 (画像提供:練馬急行様) ■関東バス車両の動き 2012〜2013関東バス最後の3扉車、 2012(平成24)年4月1日時点では辛うじて武蔵野営業所の3台(B3008,B3009,B3019)が現役続行という状態でしたが、 それも長くは続かず、 4月19日にはB3009,B3019が関東バスから除籍となり、 残る3扉車はB3008の1台のみとなりました。ただ、B3008は動態保存状態でいまなお現役ということで、 関東バスの代名詞ともなっていた3扉車がいつまで現役の状態が維持できるかが、 いま一つの大きな話題となっています。 一方で、 関東バスの初代ノンステップバスである1100代初期車の除籍が始まり、 B1101〜B1105,C1106,C1107「KC-UA460KAM」が遂に引退、 いよいよノンステップバスの車両代替が始まった年となりました。 また'12年度はムーバスや2階建ての夜行高速バスにも除籍が発生、 2001(平成13)年7月13日に運行開始した空港連絡バスでも使用車両が13年を経過して初の世代交代が行われました。 一方、新たに納車された車両ですが、 '12年度における車両代替は昨年度よりも車両購入が抑制され、 新車が16台のみということでファンとしてはいささか寂しい状況ですが、 昨今の経済状況を鑑みますと、 ここ数年は同様の状況が続くことが考えられます。 年度末にまとめているこのページ、 今年も形式消滅となった各型式と、 新車も含めて車両の動きをまとめてみました。 ページ下部からリンクしている2012-2013除籍車両・納車車両の全車リストと併せてご確認下さい。 ※画像は、過去のヘッドラインページで使用させて頂いたものも一部再掲させて頂いております。 ■武蔵野営業所「B1101〜B1105」 ※1100代初期車「KC-UA460KAM」が全廃 ■武蔵野営業所「B3009,B3019」 ※残る3扉車はB3008の1台のみに!! ■青梅街道営業所「C1106,C1107」 1100代初期車「KC-UA460KAM」が全廃
■五日市街道営業所「E321〜E323」 ※320代「KK-RM252GAN」が全廃
■ムーバス「010〜012」 ※三鷹駅北西循環(4号線)開業用に投入の「KK-RX4JFEA」が全廃
■夜行高速バス「144」 ※三菱エアロキング「KC-MU612TA」に初の除籍
関東バスを除籍となった各車両の今後の去就ですが、 C1107,E321〜E323が北海道拓殖バスへ移籍、 B3009は道南バスへ移籍ということで、 いずれも北海道にて第二の活躍を始めました。 ちなみにその他車両については、 その後の足取りが掴めていません。 また、'12年度では約4年振りにムーバス車両の代替があり、 2002(平成14)年3月の三鷹駅北西循環(4号線)開業用に投入された010〜012が除籍となりました。 ■新車:B1432〜B1436「QKG-MP35FMF」 1100代B1101〜B1105の代替となる新車はB1432〜B1436となり、 ノンステップ車からワンステップ車への車両代替となりました。 '12年度に納車されたB1432〜B1436については、 2012(平成24)年7月2日の新型式車「QKG-MP35FMF」の発売前に納車されたことや、 車体左側面後部にあるアドブルー投入口位置が車体腰部の上方に変更されたQKG-車とは異なり、 従来の車体下部に設けられていることから、 メーカー発送時の実際の車型は「LKG-MP35FMF」と見られます。 しかし、2012(平成24)年4月1日施行の低排出ガス車認定制度の改正に伴い、 排出ガス規制適合識別記号が追加されましたが、 国土交通省では自動車の燃費性能に関する公表をしており、 実際はLKG-車として製造された車両についてもNOx,PM値について改正後の環境基準を満たしている車両については、 改正後の識別記号に置き換えて新・エコカー減税の対象としています。 そのために車検証の表記は「QKG-」となっているために車両分類上で注意が必要です。 これらを裏付けるように、 B1432〜B1436のリア面には低排出ガス認定無しの識別記号:LKG-車ではあり得ない、 識別記号:QKG-車の用件である「低排出ガス認定車」(平成21年排出ガス基準10%低減)のステッカーがあります。 ちなみに、2012(平成24)年4月1日以降に納車された他の車種についても、 製造時の銘板と自動車車検証の表記が異なる事例が多発しており、 車両銘板付近にステッカーで 「識別記号につきましては自動車車検証でご確認ください」 と注意書きがある車両が確認されています。
■新車:C2218,C2219,E2220「QKG-MP37FKF」 三菱ふそうトラック・バスの大型ノンステップ車ですが、 '12年度に投入の車両は、 アクセルとブレーキが同時に操作された際にブレーキ操作が優先される新開発の 「ブレーキオーバーライドシステム(BOS)」や、 乗員保護規制(ECE規制)に適合させた7月2日より新発売の型式「QKG-MP37FKF」となり、 7月10日に3台が納車されました。 外観上の変化は、 メーカーマイナーチェンジによるアドブルー容量増加に伴い、 左側面後方にあるアドブルー投入口が若干上方へ移動、 そしてアドブルー投入口位置変更によって広告枠が前扉〜中扉間に移動したため、 従前は前扉〜中扉間の側面にあった「ノンステップバス」表記が広告枠外の車体下部に移動するなどの差異が見られます。 '12年度に納車されたのはC2218,C2219,E2220で、 五日市街道に初めて2200代が配属となりました。
■新車:E815,E816「TKG-MK27FHF」 五日市街道営業所に3台のみ投入された320代「KK-RM252GSN」の代替用として、 関東バスとしては6年振りの三菱純正中型車であるE815,E816が、 2012(平成24)年6月28日に五日市街道営業所に納車されました。 注目の車両型式ですが、 2011(平成23)年12月7日に発売が開始され、 納入第一号である京成バスシステム「KS-7315〜7317:SKG-MK27FHF」と同型車と見られます。 しかし平成24年度税制改正により、 先日納車されたB1432〜B1436と同様の理由で、 書類上は平成22年規制に適合し低排出ガス認定有の「TKG-MK27FHF」となっている模様です。 E815,E816のリア面についてもTKG-車の用件である「低排出ガス認定車」のステッカーがあることを確認しています。 主な使用路線は荻58,荻60「荻窪駅〜北野,宮前三丁目」、 烏01「千歳烏山駅〜久我山病院(循環)」、 そして関連する出入庫路線となっています。
■新車:A910「SKG-LR290J1」 年が明けて2013(平成25)年に入ると、 「なかのん」専用車となっていたA154が五日市街道へ転属、 E154となって松ノ木線高45,新02「高円寺駅,新高円寺駅〜永福町」用としてコンバートされました。 その穴埋め用として2月20日に阿佐谷営業所に納車されたのが、 A910「SKG-LR290J1」となります。 A910は900代として今まで最後に投入されたA909からは約9年6か月振りの新車で、 同じ900代を名乗り外観に大きな変更は見られませんが、 6速マニュアルミッション車で「低排出ガス認定車」である最新の「SKG-」車となりました。 車内の座席レイアウトは、 中扉以降の配置が1-1-2-5席のいわゆるラッシュ型で、 05国土交通省認定標準仕様車となっています。 そして車内灯はLED灯となりました。 A910は2月22日に新宿線宿08,阿45「新宿駅西口,阿佐ヶ谷駅〜中野駅」に投入された後、 2月23日は夕方の石神井線阿50「阿佐ヶ谷駅〜石神井公園駅」、 24日には再び宿08,阿45といったように、 転出した元A154の後継という使われ方とはなっていない点が特徴で、 基本的には宿08,阿45への充当頻度が非常に高い状況です。
■新車:ムーバス026〜028「SDG-HX9JLBE」 ムーバス用010〜012「KK-RX4JFEA」の代替用として、 関東バスとしては4年振りの日野ポンチョが、 2013(平成25)年2月に武蔵野営業所へ納車されました。 車両型式は、 2010(平成22)年規制適合車の日野ポンチョ「SDG-HX9JLBE」で、 「SDG-」車となっていることからもお分かりの通り、 オートマティックトランスミッション仕様となっています。 納車直後から早速運用入りを果たし、 他の車両と共通運用で制限無く使用されています。
■新車:空港連絡バス133「QPG-RU1ESBA」,夜行高速バス71「QPG-RU1ESBN-SVU」
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