関東バス路線解説
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境浄水場の裏手となる井の頭通りを通過する鷹31。2010(平成22)年11月15日限りで廃止となった。 B3004 浄水場西〜浄水場中央間 2010.11.8 (Photo:Ajiwai)
鷹31(三鷹駅〜五中前〜武蔵境駅)は、
鷹30(三鷹駅〜武蔵野大学〜武蔵境駅)を同じくJR中央線三鷹駅と武蔵境駅を結ぶ路線であるが、
鷹30は主に経路上の五日市街道沿線の乗客をターゲットとした路線であることに対して、
鷹31は井の頭通りを経由して各駅を結ぶ路線となっており、
長らく住み分けが行われてきた。
しかし、武蔵境駅から武蔵野女子学院への通学客を取り込んで底堅い利用客を維持している鷹30とは対照的に、 JR線からあまり距離の離れていない井の頭通り沿線経由の鷹31は、 周辺住民の足は主に自転車利用となっており、 また経路の途中がほぼ境浄水場の裏手となっていて利用者の多い施設等が存在しないことから利用者の低迷が続いていた。 こうした状況において、 2002(平成14)年3月23日からはムーバス「三鷹駅北西循環」(4号線)が運行を開始したが、 「三鷹駅〜浄水場東」間の途中経路は、 西久保一丁目や関前二丁目エリアではムーバスの経路の方がきめ細かく圧倒的に便利で、 また鷹31とほぼ守備エリアが重なってしまうことから、 ムーバスに利用者が流れて乗客離れが一気に進んだ。 このムーバスが運行を開始する直前のダイヤは、 朝15分,昼30分,夕34分ヘッドとなっておりそこそこ運行回数が確保されていたが、 ムーバスの開業以降の2002(平成14)年7月1日ダイヤ改正時から減便が相次ぎ、 近年では平日・土曜の朝5往復を残すのみとなって細々と運行が続けられてきた。 しかし2010(平成22)年11月15日の運行を最後に遂に系統廃止となってしまった。 廃止直前の利用状況は、 武蔵境駅→三鷹駅方向では「農協前」を最寄とする企業への利用者が数十人いる他は利用者は数人で、 途中からの乗客1〜2人を乗せて三鷹駅へ到着するといった状況であった。 また三鷹駅→武蔵境駅方向では、三鷹駅で2〜3人乗車する以外は終点まで乗車はなく、 ほぼ空気輸送となっていた。 鷹31で相対的に利用者の多い「農協前」は三鷹駅からの方が近く、 同じく苦戦の続いている鷹25(三鷹駅〜浄水場東〜電通裏)による対応が可能な区間のため、 振り替えが可能と判断したものと見られる。 ちなみに、鷹31廃止を受けて武蔵境駅からは独自に社員専用の送迎バスが設定された。 鷹31が廃止となると、 途中の「五中前」「浄水場中央」「浄水場西」は鷹34(三鷹駅〜急行〜武蔵野大学)の武蔵野大学方向の車両が通過するのみで、 停車するバスが存在しないこととなるが、 2010(平成22)年11月16日からは武蔵境駅出入庫便のうち1日1往復のみが当該経路を通過することになり、 いわゆる免許維持的な路線の一つとなった。
鷹31の運行について(三鷹駅基準:廃止直前) 運行回数 平日・土曜朝5回 0700,0741,0821,0841,0921 ※2010.11.16廃止 鷹31の出入庫路線 市民文化会館入口→三鷹駅 (鷹10-1) 鷹10三鷹駅→武蔵野営業所 →鷹31関連の詳細路線図はこちら 経由する停留所名 ※リンクのある停留所名をクリックすると画像を見ることができます。 ※同じ停留所でも武蔵境駅方面、三鷹駅方面で別画像に分けています。 鷹31三鷹駅→武蔵境駅 三鷹駅→東急ストアー前→武蔵野警察署前→農協前→西久保一丁目 →浄水場東 →五中前 →浄水場中央 →浄水場西 →関前一丁目→桜橋→境三丁目→市民会館 →武蔵境駅 鷹31武蔵境駅→三鷹駅 武蔵境駅 →境一丁目→境三丁目→桜橋→関前一丁目 →浄水場西 →浄水場中央 →五中前 →浄水場東→西久保一丁目→農協前→武蔵野警察署前→三鷹駅 廃止直前の時刻表
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