上石神井駅で踏切待ちする西03大泉学園駅行の関東バス車両。 ラストランを迎えた2000系初期車,最後の8連(2007F)と同一ファインダーに収まったひとコマ。 C2204 上石神井駅 2022.4 (画像提供:関町南一丁目様) ■上石神井以北の狭隘道路が愉しい共管路線。高度経済成長期における自動車保有台数の増加と地下鉄路線網の拡充により、 1960~70年代には都心乗り入れ路線が相次いで廃止となり、 東西方向から南北方向の路線を拡充する路線再編が進んだ。 南北方向の路線を新設するためには、 必然的に他社の営業エリアへ乗り入れる必要が出てくるが、 そうした路線設定を円滑に進めるための解決策の一つが他社との共同運行路線で、 こうした路線が活発に設定されたのもこの時期である。 1967(昭和42)年10月1日に新設された西03「西荻窪駅~大泉学園駅」もその流れで新設された路線で、 西武バスとの共管で運行が開始された。 停留所等の維持管理区分は上石神井駅の踏切を境に南北に分けられ、 上石神井駅を境に関東バス、西武バスがそれぞれ同区間を経由する路線 西02「西荻窪駅~上石神井駅」, 泉35「上石神井駅~(大泉学園駅南口経由)~長久保循環他」 を設定しているのが特徴となっている。 関東バス側でのダイヤ設定は、 途中折り返し系統の位置付けである西02とは運行間隔が等間隔ではなく、 西03とは関連していない。 西02と西03では発車時刻が1分差といった箇所もあり、 西荻窪駅~上石神井駅間の全線で2台が数珠繋ぎで運行されるといった場面もたびたび見られる。 このことからも、西03はJR中央線~西武池袋線間の直通需要に的を絞って設定している印象を与える。 大泉学園駅では、 いままでは西武池袋線の踏切を渡って北口の西武バス折り返し場まで乗り入れていたが、 大泉学園駅南口の再開発事業進捗に伴い大泉学園駅西方にアンダーパスが完成、 南口交通広場の一部供用が開始されたことから、 2001(平成13)年9月23日には終点が大泉学園駅南口に変更された。 その後もしばらく、 大泉学園駅南口で客扱いを終えた関東バス車両が北口の西武バス折り返し場で待機するためにアンダーパスを通過する光景が見られたが、 これも2003(平成15)年の大泉学園駅南口交通広場の整備が完了し、 北口の折り返し場が縮小されたことから、 関東バス車両を大泉学園駅北口で見ることは無くなった。 ちなみに、関東バスと西武バスでは運行回数比率は1:1で、 各社24回ずつ計48回の運行となっている。 ■かつては完全な車両限定で運用。西03といえば、 過去をご存知の方は車両限定路線の代名詞であったことを思い起こされるのではないだろうか。 3扉車全盛の時代、 青梅街道営業所では西03に充当される車両が限定されていたことが同路線の特徴となっていた。 '80年代末頃からは1985(昭和60)年式の3206,3207「P-U32K」がほぼ専用車の状態で使用され、 当時はなぜ同じ車両ばかりが充当されるものかと訝しく感じていたものである。 その後は1986(昭和61)年式3269~3277「P-U32K」のグループと1993(平成5)年に登場した3476,3477「U-UA440HSN」が使用され、 西03で使用される車両が限定される状態はしばらく続いた。 その後は2010代「KC-MP337K」、 2100代「KL-MP37JK, PJ-MP37JK」へと時代が移り変わると次第に限定運用が解除されていったが、 その後3扉車は西03からは早々に撤退した。 ■西武バスも時代により車両運用が変化。共同運行している西武バス上石神井営業所の車両のうち、 近年までよく充当されていたのは'03~'05年に多く投入された「KL-UA452KAN」で、 2009(平成21)年に後述の日産ディーゼル+西日本車体工業のノンステップ中型車が投入されるまでは、 中心的な役割を果たしていた。 また古参車両も一部使用され、 2012(平成24)年3月24日には上石神井最後のツーステップ&サッシ窓車となったA0-680が西03にて最後の花道を飾るなど、 大型車による運用が中心となっていた。 しかし、上石神井営業所管内の需給バランス調整により、 '09年式中型車のA9-372,A9-374,A9-405,A9-406「PDG-RM820GAN」により優先的に運用されるようになり、 一時期は大型車が充当する機会が全く見られないこともあった。 ただ、ごく最近では再び大型車による運用に戻ってきており、 逆に中型車による運用が稀となるなど、 時代による使用車両の移り変わりが感じられる。 ■西03のイレギュラ運用。2022(令和4)年1月7日、 西03には通常使用されることのない中型車が充当された姿が捉えられたため、 ここにご紹介しよう。 前日の1月6日に東京都内を含めて首都圏一帯は積雪に見舞われたが、 それに伴う運用の乱れに伴いイレギュラ運用が発生した模様だ。 ※以下に紹介する画像は全て、関町南一丁目様からご提供頂きました。この場をお借りして御礼申し上げます。
西03の運行について (西荻窪駅基準:2022.3.1現在) 運行回数 (2022.3.1現在) 平日・土曜・休日48回 始車:0630 終車:2122 (2013.1.16改正) 平日54回, 土曜・休日50回 始車:0630 終車:2138(平日), 2130(土曜・休日) 運行間隔 (2022.3.1現在) 朝15~23分 昼13~27分 夕15~22分 (2013.1.16改正) 朝15~20分(平日), 16~18分(土曜・休日) 昼16~19分(平日), 18~20分(土曜・休日) 夕17~19分(平日), 16~20分(土曜・休日) ※朝は7~9時台, 昼は10~16時台, 夕は17~19時台としています。 西03の出入庫路線 西01西荻窪駅~青梅街道営業所 ※関東バスのみ運行 泉35-5大泉学園駅南口~西武車庫 ※西武バスのみ運行 →西03関連の詳細路線図はこちら ※H25.2.17より「日祭」ダイヤは「休日」ダイヤへ呼称変更となりました。 経由する停留所名 ※リンクのある停留所名をクリックすると画像を見ることができます。 ※同じ停留所でも大泉学園駅方面、西荻窪駅方面で別画像に分けています。 西03西荻窪駅→大泉学園駅 西荻窪駅北口 →一番街 →西荻北四丁目 →地蔵坂上 →井荻小学校入口 →八幡橋 →桃井第四小学校 →善福寺 →青梅街道営業所 →立野橋 →上石神井駅 →上石神井中学校入口 →早稲田高等学院 →あたご橋 →上石神井北小学校 →庚申塚 →富士街道 →第五上石神井住宅 →学芸大附属前 →大泉学園駅 西03大泉学園駅→西荻窪駅 大泉学園駅 →学芸大附属前 →第五上石神井住宅 →富士街道 →庚申塚 →上石神井北小学校 →あたご橋 →早稲田高等学院 →上石神井中学校入口 →上石神井駅(北口降車場) →上石神井駅 →立野橋 →青梅街道営業所 →善福寺 →桃井第四小学校 →八幡橋 →井荻小学校入口 →地蔵坂上 →荻窪中学校 →善福寺郵便局 →善福寺一丁目 →西荻北五丁目 →西荻北三丁目 →西荻窪駅北口 | ||||||||||||
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