関東バス路線解説
中40「中野駅〜小茂根」

中40の3056
'97年に廃止となってしまった、中40在りし日の姿。
3056[丸山] 中野駅北口 1992
(画像提供:関前三丁目様)


中40「中野駅〜小茂根」は 1950(昭和25)年10月20日に開設された「中野駅〜茂呂」を起源とした系統である。
一時期は新宿へ延伸したり城北高校まで足を延ばすなど、 起終点を幾度も変更を重ねて運行されてきたが、 1997(平成9)年9月15日限りで小茂根〜江古田駅間が短縮され、 中41「中野駅〜江古田駅」に吸収される形で廃止となってしまった系統である。

1972(昭和47)年に系統番号が付与された当初は中40「中野駅〜上の根橋」として運行されていたが、 翌1973(昭和48)年6月11日には上の根橋〜小茂根間が廃止、 更に翌年の1974(昭和49)年4月11日には小茂根方面のみ武蔵大学経由と変更が行われて、 中40としての最終形となった。

中40の終点となった小茂根折り返し場は環七通り外回りの一角に設けられ、 折り返して中野駅方面へ出発する際には、 誘導員による交通整理により、 環七通りの通行車両を一時的に止めて欠き取られた中央分離帯の無い部分をすり抜けて環七通り内回りへ出ていた。 しかし交通量の非常に多い環七通りの車両を止める誘導員の安全性の問題や、 採算性の観点から廃止されたものと推測される。

この中40の経路として特徴的だったものが、 小茂根方面の豊玉陸橋における転回(Uターン)であろう。
千川通り上の「武蔵大学」を出発した小茂根行きは、 環七通りの西武池袋線オーバーパスに当たるため一旦逆方向の環七通り内回り方面へ左折し、 豊玉陸橋下のUターンスペースで外回り方面へ方向転換、 そして北上していくのが独特の運行経路であった。

現在では小茂根折り返し場付近で、 関東バス車両が横断するため切り欠かれていた中央分離帯が継ぎ足されており、 これが一つの中40の遺構と言える。

小茂根折り返し場の7017 かつての小茂根折り返し場に佇む、折り返し待機中の7017。

7017 小茂根 1992.5.5


→折り返し場で待機中、7017のリア画像。
現在の小茂根折り返し場 旧小茂根折り返し場の現在の状況。画面左側、駐車場の一角がそれだ。

小茂根 2012.1.27
小茂根のガードレール 関東バスの折り返しに対応して、環七通りの中央分離帯が欠き取られていたが、 中40の廃止を受けてガードレールが追加された。
中央分離帯にある突起〜突起の間が追加された部分で、 基礎立ち上がりのコンクリート色が違っている。
またgoogleなどの地図では未だ切り欠き状態で表現されているのも興味深い。

A1529 小茂根 2012.1.27
小茂根停留所 「小茂根」停留所。 「中野駅」の表示は廃止時にガムテープで消されたようだが、 廃止から時が経過しガムテープが剥がれて当時を偲ぶ遺構となっている。

小茂根 2012.1.27

中40小茂根表示 時は流れて、中40小茂根表示のD601。
中40廃止後に納車の同車に、行先幕が収録されていることに驚きを覚える。

D601 丸山営業所 2011.6.1





中40「中野駅〜小茂根」の運行について


運行形態(平日)※1997(平成9)年9月16日廃止

始車:0630(中野駅発),0630(小茂根発)
終車:2140(中野駅発),2212(小茂根発)

※始車,終車時刻は、少なくともS56.4.1以降は変更なし。

朝10分(S56.4〜H7),11分(H7.7)
昼14分(S56.4〜H7),14分(H7.7)
夕12分(S56.4〜H7),16分(H7.7)

※おおむね朝は7〜9時台, 昼は10〜16時台, 夕は17〜19時台としています。


中40の詳細路線図はこちら



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