関東バス路線解説
高60「高円寺駅~練馬駅」(豊玉中二丁目経由)




高60の7002

下新街付近の循環経路を走行中、在りし日の7002。交差点中心にあった障害物も懐かしい。
7002 豊玉中二丁目→下新街間 1990
(Photo:Ajiwai)


■阿佐谷→丸山→五日市街道へと移管しながら50年に渡り運行中。


高60「高円寺駅~練馬駅」は JR中央線と西武池袋線を縦に結ぶ路線のうちの一つで、 運行経路のうち大半が環七通りとなっている系統である。

練馬駅北口ロータリーが供用開始された2003(平成15)年4月1日以前は練馬駅前のバス停は千川通り上に設けられていたが、 周辺が完全な循環経路となっていた名残りで、 現在でも練馬駅を超えて桜台駅方面へ乗車可能となっているのが特徴だ。
厳密には、高円寺駅~豊玉中二丁目までの乗車で豊玉中町まで利用可能、 下新街から先の乗車で高円寺駅まで利用可能である。

運行開始当初は所管する営業所が阿佐谷だったが、 1976(昭和51)年10月25日に丸山営業所へ移管された後、 30年以上に渡り変化のない状況が続いた。 しかし2008(平成20)年3月16日の改正時から阿佐谷・丸山・五日市街道共管へと変更、 更に同年の9月16日からは五日市街道営業所の単独管理へ所管が変更されたたが、 このように管理する営業所が何度も変更されるのは非常に特異な事例である。 また管理する営業所の変更により、 出入庫路線についても大きく変化している。

丸山が管轄していた時代の高60は、 丸山の名物車両ともなっていた日野+富士重3E+試作冷房車の旧7000代「RE121」が頻繁に姿を見せたほか、 日野HIMR+富士重7E+3扉車の希少車:8000代も充当され、 使用車種は特に限定されていない様子で多様な車種で運用された。
一方で五日市街道に移管されてからは、 主に6000代「KL-JP252NAN改,PK-JP360NAN」で運用されるようになり、 時折1200代「ADG-RA273KAN,PKG-RA274KAN」が使用されることもあったが、 6000代が同系統の主役となった。 ちなみに令和の時代を迎えた現在では車両の世代交代が進んだこともあり、 大型車による運行が原則だが、使用車種の制約は特にみられない。

高60の運用面は、 長らく朝夕が10分前後、日中が15分ヘッドの状態が続いていたが、 朝夕を中心に微妙に減便が続き、 2008(平成20)年9月16日の改正では、 当時新設された高61「高円寺駅~中野北郵便局」と交互発着で日中が20分毎となってしまった時期も見られた。

しかし翌2009(平成21)年10月1日に高61が廃止となり、 高60高61の交互発着を止めた時点で高60が増回に転じ、 終日でおおよそ12分ヘッドとなった。

その後の展開だが、 2013(平成25)年9月20日改正で高10「高円寺駅~練馬駅」(豊玉南住宅経由)が新設された際には、 高60高10と20分ヘッドずつの交互発着となり、 高円寺駅~練馬駅間としては日中10分ヘッドとなったが、 2020(令和2)年11月16日改正で高10が平日早朝1往復のみとなる大幅減回が実施され、 再び日中12分ヘッドに戻された。

丸山時代の高60 丸山が所管していた末期の高60
高円寺駅で長年馴染みの光景であった高41との組み合わせだが、
共に過去のものとなった。

D705 高円寺駅北口 2008.9.8
(Photo:Ajiwai)
高60現在の姿 五日市街道の所管となった高60
移管当初は6000代の独壇場だった。

E6015 下新街→練馬駅間(練馬警察署南交差点) 2011.12.23
(Photo:Ajiwai)
高60に使用される330代 高60が6000代の限定運用となっていた頃、 車両不足の際には330代が代走したこともあった。

E334 練馬駅北口 2011.12.27
(画像提供:練馬急行様)
高60E2435 時代は令和に移り、高60の主役を務める2400代。

E2435 練馬駅北口 2020.11.27
(Photo:Ajiwai)
高60E2428 表紙画像から約30年後、下新街付近の交差点中心にあった障害物は無くなり、信号機が設置された。

E2428 豊玉中二丁目→下新街間 2023.2.26
(Photo:Ajiwai)

高60出庫の回送車 早朝に練馬駅へ向けて回送出庫のシーン。
豊玉南住宅の前の通りを北上して下新街までショートカットするのが特徴だった。

E6014 練馬警察署南交差点 2011.2.20
(画像提供:練馬急行様)





高60「高円寺駅~練馬駅」の運行について
(高円寺駅北口基準)

運行回数

平日79回,土曜・休日71回(H22.12.16改正)
平日51回,土曜・休日47回(H25.9.20改正)
平日80回,土曜・休日78回(R2.11.16改正)


始車:0635(H22.11.16改正)
終車:2230(平日),2215(土曜・休日)(H22.11.16改正)
終車:2245(平日),2215(土曜・休日)(H25.9.20改正)
終車:2230(平日),2220(土曜・休日)(R2.11.16改正)


※H26.11.29改正により、土曜・休日の練馬駅0644発を高60高10へ変更。
※R2.11.16改正により、高10は高円寺駅0643発(平日),0642(土曜・休日)、 練馬駅0708発(平日),0707発(土曜・休日)のみとなる。



運行間隔
(H22.11.16改正)
朝(平日)12分, (土曜・日祭)12分
昼(平日)12分, (土曜・日祭)12分
夕(平日)12分, (土曜・日祭)15(15~21)分

(H25.9.20改正)
朝(平日)13(10~20)分,(土曜・休日)20(18~22)分
昼(平日)20分,(土曜・休日)20分
夕(平日)20分,(土曜・休日)20(20~21)分

(R2.11.16改正)
朝(平日)9(9~12)分,(土曜・休日)10(10~12)分
昼(平日)12分,(土曜・休日)12分
夕(平日)12分,(土曜・休日)12分

※朝は7~9時台, 昼は10~16時台, 夕は17~19時台としています。
※運行間隔は最頻値、カッコ内は当該時間帯の最大・最小運行間隔を示しています。
※H25.2.17より「日祭」ダイヤは「休日」ダイヤへ呼称変更となりました。




高60の出入庫等関連路線

□現行路線
高43「高円寺駅~五日市街道営業所」
高60の出入庫路線としてはH20.3.16運行開始

高60「練馬駅→高円寺駅南口」(高60-1)
※R2.11.16新設
※練馬駅2222発(平日),2223発(土曜・休日)1回のみ

□廃止路線
高70「高円寺駅~丸山営業所」
高60の出入庫路線としてはH20.9.16廃止

「丸山営業所→練馬駅」(高60-1) 
※江古田二丁目,江古田三丁目,江原町二丁目経由 S63.12.1廃止

「丸山営業所→練馬駅」(高60-2)
※江古田二丁目,江古田三丁目,下徳田橋,豊玉中二丁目経由 S63.12.1新設,H20.9.16廃止

「練馬駅→丸山営業所」(高60-1)
※桜台駅通り,豊玉北三丁目,江古田三丁目経由 H20.9.16廃止

「高円寺駅~阿佐谷営業所」(赤31-1)
高60の出入庫路線としてはH20.3.16運行開始、H20.9.16廃止


・阿佐谷所管、京王帝都電鉄練馬営業所(練馬営業所は閉鎖、現:京王バス)と共管
 (S41.4.20運行開始~S49.9.1)
・阿佐谷から丸山へ移管(S51.10.25)
・丸山の単独管理から阿佐谷・丸山・五日市街道による共同管理へ変更(H20.3.16)
・3営業所共同管理から五日市街道の単独管理へ変更(H20.9.16)
高10とセットダイヤ化(H25.9.20)


高60関連の詳細路線図はこちら


経由する停留所名

※リンクのある停留所名をクリックすると画像を見ることができます。
※同じ停留所でも練馬駅方面、高円寺駅方面で別画像に分けています。
※当ページに掲載の停留所画像は一部を除き、 練馬急行様よりご提供頂きました。
この場をお借りして心より御礼申し上げます。


高60高円寺駅→練馬駅

高円寺駅北口杉並芸術会館 座・高円寺前高円寺中学大場通り野方二丁目
八幡前野方駅入口野方駅北口野方消防署中野北郵便局
豊玉中豊玉中二丁目下新街練馬区役所東(豊玉すこやかセンター)練馬駅北口

杉並芸術会館 座・高円寺前(交換前)


高60練馬駅→高円寺駅

練馬駅北口桜台駅リサイクルセンター入口桜台駅通豊玉中町
豊玉中二丁目豊玉中中野北郵便局野方消防署野方駅北口
野方駅入口八幡前野方二丁目大場通り杉並芸術会館 座・高円寺前
高円寺駅北口





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