石神井公園駅付近の狭隘道路に差し掛かった阿50の車両。 現在では経路変更され、商店街をそろそろと進む姿は見られなくなった。 A364 石神井公園~石神井公園駅間 2012.4.8 (Photo:Ajiwai) ■下石神井の狭隘道路対応で中型車を充当。阿50「阿佐ヶ谷駅~石神井公園駅」は、 1972(昭和47)年7月1日に伊勢丹前~石神井公園駅の路線を短縮した 高50「高円寺駅~石神井公園駅」を起源とする路線である。 狭隘道路で一方通行であった旧中杉通りから1981(昭和56)年に阿佐谷北一丁目~第九小学校間の新道へと切り替わったことに関連し、 1983(昭和58)年3月23日に中央線側の発着駅を高円寺駅から阿佐ヶ谷駅へ変更した。運用面では、 阿50の出入庫用として補助的に存在していた阿51「阿佐谷駅~下井草駅」が、 2010(平成22)年11月16日改正により平日朝ピーク時に下井草駅→阿佐谷駅で大幅増回、 その後双方向の運行が始まったほか夕方~夜間の時間帯にも運行が拡大された。 ただ阿50自体は今までにあまり大きな動きはなく、 10~15分毎の運行密度が維持されている。 90年代に入ると、混雑の激しい環八通りの直下に井荻トンネルを建設する工事が本格化し、 阿50の経路となる旧早稲田通りと環八通りが交差する八成橋付近ではオープンカット(開削工法)によるトンネル工事が行われた。 それに伴い旧早稲田通りは環八通りをそのまま突き抜けることが一時的に不可となり、 阿50も迂回する措置が取られた。 井荻トンネルは1997(平成9)年4月30日に開通し、 その後旧早稲田通りは環八通りを再び交差可能となるよう復旧されたが、 阿50の経路は変更されることなく現在に至っている。
■石神井公園駅付近で経路変更を実施。石神井公園駅南口付近では商店街の狭隘道路がバス路線だったことから、 関東バスと西武バス車両が頻繁に行き交い商店街の利用客にとっては安全上の課題となっていた。 石神井公園前から石神井公園駅東交差点に至る石神井公園駅周辺道路(都市計画道路補助132号線:延長415m)が2006(平成18)年度に事業認可を得てから約15年、 2021(令和3)年3月27日10時より供用開始されたことに伴い、 石神井公園駅付近の経路が切り替えられた。このたび新道が供用開始となったことに伴い、 いままで商店街を通過していた 阿50「阿佐ヶ谷駅~石神井公園駅」、 荻11「荻窪駅~石神井公園駅」 そして西武バスの荻14「荻窪駅~石神井公園駅」と関連する出入庫路線が全て新道を経由することとなった。 経路切り替え当日の3月27日朝、 狭い商店街の中を直角に曲がる石神井公園駅入口交差点に立つ誘導員の方に話を伺ったが、 「今日の午前中でここに立つのも終わりだね。」 「あとは上石神井が残っているけど、今までのようにはやらないかな。」 ということだった。 狭隘の商店街から大型バスが姿を消し、安全性が向上することで街も良くなることだろう。 しかし長年街角を見つめ続けた人の姿が無くなり、 少しずつ時代が進んでいくのを感じるひとコマとなった。
■かつては最古参車両の集まる路線だった阿50。阿50の運行開始直後は、 1983(昭和58)年1月に登場した旧100代「K-RM80G」により運行が行われてきた。 しかしその後間もなくして1980(昭和55)年式の旧3000代「K-U31K:3001~3010」が阿50用としてコンバートされた以降は、 阿佐谷営業所に所属する当時の最古参車両によって運用される路線となり、 車齢の若い車両で主に運用された 阿01,阿02「阿佐谷駅~中村橋,白鷺一丁目~荻窪駅~阿佐谷駅(循環)」とは対照的な光景に注目が集まっていた。その後1996(平成8)年には阿50の体質改善用として、 1510代「KC-LT333J改」がほぼ阿50専用として直接投入されたため古参車両が集まる路線から脱却、 1510代による独壇場の時代がしばらく続いた。 1510代は1511~1517の7台が投入され、 阿50の運用を補うには十分な数であったが、 車両低床化の流れで一部ノンステップ車もしくはスロープ板設置車限定の運用が組まれるようになり、 2004(平成16)年頃からは1510代に混じって1000代「KC-JP250NTN改」、 そしてノンステップ車である6000代「KL-JP252NAN改」も使用されるようになった。 阿50の体質改善に大きく寄与した1510代であったが、 これも経年により2010(平成22)年1月には全廃となり、 後継は330代ワンステップ車「PDG-RM820GAN」となった。 また2016(平成28)年度からは920代「SKG-LR290J2,2KG-LR290J3」の投入も始まり、 現在は主に330代と920代にて運行されている。 阿50「阿佐ヶ谷駅~石神井公園駅」の運行について (阿佐ヶ谷駅北口基準) 運行回数 (2010.11.16改正) 平日76回,土曜72回,日祭66回 (2021.3.16改正) 平日74回,土曜・休日70回 運行間隔 (2010.11.16改正) 朝12~13分(平日), 13分(土曜), 15~16分(日祭) 昼11~13分(平日), 12~13分(土曜), 13分(日祭) 夕10~13分(平日), 12~16分(土曜), 13~14分(日祭) (2021.3.16改正) 朝11~13(12)分(平日), 12~13(13)分(土曜・休日) 昼11~13(13)分(平日), 14分(土曜・休日) 夕11~14(12)分(平日), 10~14(14)分(土曜・休日) ※朝は7~9時台, 昼は10~16時台, 夕は17~19時台としています。 ※運転間隔のカッコ内数値は最頻値です。 阿50の出入庫路線 「阿佐谷営業所~阿佐ヶ谷駅」(阿01-2) 「阿佐谷営業所~下井草駅」(阿50-2) 「阿佐谷営業所~石神井公園駅」(阿50-3) ※「阿佐谷営業所→石神井公園駅」0620発1回のみ ※「石神井公園駅→阿佐谷営業所」土曜・休日2002発1回のみ(2020.11.16復活) ※阿佐谷駅については2011(平成23)年11月15日に阿佐ヶ谷駅へと改称されました。 ※当ページにおいては、2011(平成23)年11月15日以前の記述については改称前の表記を、 現在の記述については改称後の表記をする方針としています。 ※2013.2.17より「日祭」ダイヤは「休日」ダイヤへ呼称変更となりました。 →阿50関連の詳細路線図はこちら 経由する停留所名 ※リンクのある停留所名をクリックすると画像を見ることができます。 ※同じ停留所でも石神井公園駅方面、阿佐ヶ谷駅方面で別画像に分けています。 ※「井草一丁目~八成橋」と交換前の停留所画像は、練馬急行様よりご提供頂きました。 この場をお借りして心より御礼申し上げます。 阿50阿佐ヶ谷駅→石神井公園駅 阿佐ヶ谷駅 →世尊院前 →阿佐谷北一丁目 →第九小学校 →阿佐谷営業所 →大鳥前 →下井草一丁目 →銀杏稲荷 →下井草二丁目 →下井草郵便局 →下井草駅 →井草一丁目 →八成小学校 →井草二丁目 →八成橋 →喜楽沼 →下石神井一丁目 →下石神井坂下 →禅定院前 →石神井公園前 →石神井公園駅 第九小学校(交換前) 石神井公園前(移設前) 阿50石神井公園駅→阿佐ヶ谷駅 石神井公園駅 →石神井公園前 →禅定院前 →下石神井坂下 →下石神井一丁目 →喜楽沼 →八成橋 →井草二丁目 →八成小学校 →井草一丁目 →下井草駅 →下井草郵便局 →下井草二丁目 →銀杏稲荷 →下井草一丁目 →大鳥前 →阿佐谷営業所 →第九小学校 →阿佐谷北一丁目 →世尊院前 →阿佐ヶ谷駅 | ||||||
関東バス・アーカイブス「味わい」 | 路線一覧(阿佐谷営業所編)まで戻る ←EXIT 画像の著作権は撮影者に帰属します。また画像や当サイトの資料を無断使用することや二次加工を一切禁止します。 画像は著作権保護のための処理を行っております。 Reproduction or appropriation of HTML, images and photographs from within this site is strictly prohibited. Copyright(c)Ajiwai. All Rights Reserved. |