3200代により車両冷房化が推し進められ、 3年間で一挙に115台の勢力となった。 晩年は一度に置き換えができず、 延命工事を実施された車両も現れた。 3201[阿佐谷]「P-U32K」 新宿西口 1991.8 (Photo:Ajiwai) ■完全冷房化を一挙に推進、一部は延命工事も実施。関東バスでは全国の事業者に先駆けて1987(昭和62)年に早くも完全冷房車化を達成したが、 このために1985~87(昭和60~62)年にかけて、 従来の旧3000代、旧5000代「K-U31K,K-U31L」に代わる3200代「P-U32K」が一挙に大量投入された。 1984(昭和59)年度までは長尺の旧5000代、 車長を詰めた旧3000代の2種類が平行投入されていたが、 3200代は単一型式で続々と車両投入が行われていったため、 1985(昭和60)年の初登場から2年ほどで一挙に115台の勢力となった。 3200代はフルスケルトンボディへとマイナーチェンジが行われリベットレスの車体構成となったため、 窓サッシ周りの取付部が別部品となったほか、 中扉・後扉の戸袋窓、テールランプが角型へ変更となるなど外観上の変更点がいくつか見られる。 最初に登場した1985(昭和60)年式:3201~3250は、 リア面と車体右面(非公式側)後部エンジンルーバーの開口が大きく開いていたが、 翌1986(昭和61)年式:3251~からはリア面のルーバーは廃止、 車体車体右面(非公式側)後部についてもエンジンルーバー開口が小さくなった。 またその翌年の1987(昭和62)年式は乗降中ランプを新製時より装備、 そして武蔵野と五日市街道に配置されたグループ(3293~3302,3311~3317)については、 テールランプが拡大されるなど、 3200代は主に後部の形状についての変化が大きい車種となった。 3200代は一度に大量導入された型式のために同時期に代替時期を迎えることになり、 1996(平成8)年度から一部車両の除籍が始まった。 しかし、当時の経済情勢の悪化に伴い全てを一気に新車により代替することが困難となり、 1997(平成9)年から一部車両について延命工事を施工することで車両代替スケジュールを調整することとなった。 それに伴い延命工事施工車は座席モケットを幾何学模様を基本とした派手な柄へ変更されたが、 1998(平成10)年以降の延命工事施工車からは紺系の落ち着いた色調の新モケットへと更にデザイン変更された。 延命工事により車齢が15年を超えて活躍する車両が多数見られたが、 2003(平成15)年10月より施行された東京都、埼玉県・千葉県・神奈川県他八都県市共同によるディーゼル車排出ガス規制が始まり、 3200代ではこの基準に長期的には対応できないために完全淘汰されることとなった。 そして規制の適用開始となった2003(平成15)年10月までに残る車両の大半が除籍され、 2004(平成16)年1月末には経過措置の特別認定を受けた青梅街道のC3304~C3310も廃車となり、 初登場から約19年後、 遂に型式消滅となった。
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