関東バス型式解説 1500代

「U-LV324K」


関東バス1501型式写真

'95年には日産デ,日野,三菱,いすゞの各メーカーから、 富士重7E車体を架装した車両が相次いで登場した。
このうちいすゞ車にはかつて付番されていた1500代が与えられた。

1501[阿佐谷](納車直後の姿)
阿佐谷営業所 1995.6
(画像提供:遠藤知生様)

■富士重7E車体のいすゞ車バージョンは、低公害車となる。


関東バスのいすゞ車は1500代を名乗り、 1960~62(昭和35~37)年に導入された「BA741」、 そして続番で1971(昭和46)年に導入された北村ボディの「BU10(1539~1543)」等が存在していたが、 1981(昭和56)年の旧1500代全廃以来、路線車のいすゞ車は途絶えていた。 そして1995(平成7)年6月にこの1500代「U-LV324K」が登場したのであるが、 先代の全廃から約14年後と久し振りのいすゞ車ということになった。

社番は再び1500代が与えられたことも味わい深いが、 所属先についても旧1500代でいすゞ車配置の実績があった阿佐谷営業所となり、 車両導入に対する担当部署のこだわりが垣間見える。

車両はアイドリングストップ&スタートシステムを搭載した低公害車の先駆け的存在で、 試験的な意味合いがあったのか2台のみの導入となった。

車体は富士重7Eボディの3扉車で、 同時期に製造された3400代「U-UA440HSN」と同様の外観であるが、 後部エンジン周りの構成が日産車とは異なるため後部を中心に差異がかなり見られ、 後部エンジンルーバーが車体左側、 そして最後部窓に隣接する風洞位置が車体右側にあるのは3400代とは逆である。 このほかエンジンルームが大きいため3400代よりも後扉や非常用扉が前位よりに若干ずれているのが特徴である。

室内では後扉戸袋部分にデッドスペースがあるため、 最後部の座席がアームレスト付きの3席と少なくなっていた。

登場当初から長らく主に 阿01,阿02「阿佐谷駅~中村橋,白鷺一丁目~阿佐谷駅~白鷺一丁目」、 荻04~荻07「荻窪駅~阿佐谷営業所,白鷺一丁目,中村橋,練馬駅」で運用されていたが、 新車が集められる傾向がある同系統に後継車両が充実してきたこともあり、 2002(平成14)年に車体更生された頃から主な活躍場所が 宿05,中01「新宿西口,中野駅~野方」や 宿08,阿45「新宿西口~中野駅,阿佐谷駅~中野駅」へシフトした。

しばらくは新宿バスロケーションシステム車上子を搭載しないまま新宿西口へ時々顔を出す姿が確認されたが、 2003(平成15)年に新宿バスロケ車上子をようやく搭載したために、 新宿西口バス停におけるバス接近表示の不具合は是正された。

最晩年は2台共にラッピングが施されていたが2008(平成20)年5月にラッピングを解除され、 同時期に投入された他型式よりも一足早く2台共に除籍となった。


関東バス1502形式写真 こちらは僚車である1502の登場当初の姿。

1502[阿佐谷]
荻窪駅北口 1996.5.6
(Photo:Ajiwai)
関東バス1502リア画像 非常用扉下部のルーバー形状など、いすゞ車の特徴が見られる。

1502[阿佐谷] (リア・右側面)
荻窪駅北口 1996.5.6
(Photo:Ajiwai)


DETAILS

→A1501サイドビュー(右側面)
(画像提供:ak-3cp様)



→1500代の車両配置表はこちら


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