関東バスと西武バスが運行受託している西東京市コミュニティバス。 運賃の値上げや路線改変を行いながら、現在は第1ルートから第4ルートまでが運行されている。 保谷庁舎 2014.7.26 (Photo:Ajiwai) ■はなバスは、旧田無市,保谷市内の交通不便地域解消の切り札。西東京市コミュニティバス「はなバス」は、 第1~3ルートは西武バスへ運行が委託されたのに対し、 第4ルート「田無駅~多摩六都科学館」のみ関東バス武蔵野営業所へ運行が委託され、 2002(平成14)年3月30日より4路線で運行を開始した。 運行経路のほとんどが狭隘道路となっている第4ルートは、 運行開始時に投入されたのはオーストリア製の輸入車「クセニッツ・シティⅢ」であったが、 故障の頻発により五日市街道に所属するE151~E153「KK-ME17DF」による代走が頻繁に目撃され、 また車両輸入業者の事業撤退があったことからそれらが原因と考えられ、 2007(平成19)年2月には早くも2代目となる、 関東バスにおいては150代:154~157と同形式の国産車:三菱エアロエアロミディME「PA-ME17DF」に置き換えられている。 はなバスの車両は、 運行開始当初は配置が3台「BN-5~7」で使用が2台となっていたが、 2016(平成28)年4月1日の大規模路線改変により、 第4ルートが 第4北ルート「田無駅~花小金井駅(多摩六都科学館経由)」と 第4南ルート「田無駅~花小金井駅(芝久保運動場経由)」へ分割されたことにより所要数増(2→4台)となった。 このため2016(平成28)年3月にはBN-8,BN-9「日野ポンチョ:SDG-HX9JLBE」が2台投入されて5台体制(予備1台)となった。 通常時は武蔵野営業所に予備車が1台留置されている姿が確認できる。 その後2019(令和元)年度にはBN-5,BN-6の置き換え用としてBN-10,BN-11「日野ポンチョ:2DG-HX9JLCE」が追加投入され、 2021(令和3)年1月1日現在はBN-7~11の5台の陣容である。 車体には水色系を主体とした専用塗装が施されているが、 絵や装飾などの細かい部分についてはラッピングによる表現となっている。 また、西東京市のマスコットキャラクター「いこいーな」登場によりラッピングが順次変更され、 現在では全車がいこいーな仕様のラッピングとなったが、 変更された年次毎にデザインのバリエーションがみられる。 かつての運行時間帯は、田無駅基準で7:17~21:00となっているが、 平日朝は8時~9時の間、西武住宅付近において運行経路の一部がスクールゾーン の車両通行規制にかかることから、 平日7:17,7:45,8:02,8:17発の4回については途中の芝久保運動場で折り返し運転となっていた。 しかし先述の路線改廃により「田無駅~芝久保運動場」を30分毎で終日設定、 1時間毎となった「田無駅~花小金井駅」と併せ、 田無駅~芝久保運動場間では1時間あたり3回へと増回された一方、 芝久保運動場~花小金井駅間では1時間に1回の運行となった。 一連のはなバス大規模路線改変にあたっては、 西東京市「コミュニティバス路線等検討調査 報告書(平成27年3月)」 による路線見直し検討結果を踏まえて実施されたが、 第4ルート芝久保運動場以北は沿線住民が普段利用する駅が小平市となる花小金井駅であり、 西東京市のコミュニティバスとしては市を越境するルート設定の実現にはハードルがあった。 しかし住民サービス向上の観点で運行されるコミュニティバスのコンセプトを考慮すると、 現在の利用状況が芳しくない状態でこのまま運行を続けることは困難との判断で、 沿線住民の生活習慣に即した形で花小金井駅への乗り入れが実現した。 今後の存廃を含めた検討が行われることになっている課題区間の第4南ルート 「芝久保運動場~花小金井駅」と今回新たに運行開始された第4北ルートについて、 沿線住民の足として定着するかが鍵となっている。 →「はなバス」第4南ルート、第4北ルート路線図 ※はなバス第4ルートの変遷を図にまとめました。 →西東京市WEB コミュニティバス「はなバス」 ※はなバス路線見直し検討など、はなバスの資料詳細はこちらです。
■西武バス受託のはなバス車両は、多彩な車種から日野ポンチョへ統一。一方、西武バス滝山営業所に運行委託されたはなバス路線は、 2004(平成16)年9月1日より新たに運行開始した第5ルート(ひばりヶ丘駅南口~住吉・泉町循環)を加え、 第1,2,3,5ルート(※1)へと拡大しており、 運行開始当初は路線事情に合わせて使用車種も多様に揃っていたことが特徴となっていた。 また第1ルートと第2,3,5ルートでは基本的には運用が完全に分けられているが、 第2,3,5ルート用車両の検査時には、 第1ルート用の車両が第2,3,5ルートで代走することもある。 第1ルートの初代車両は「クセニッツ・シティⅡ(西武バスの社番はA2-797~A2-799)」だが、 クセニッツ車両の故障頻発、冷房の効きが悪い、メーカー体制等の件から、 関東バスの車両と同様に2007(平成19)年には 「日野ポンチョ・ノンステップショート:ADG-HX6JHAE(A7-210~A7-212)」に置き換えられた。 第1ルートは計3台配置の2台使用でほぼ専用車となっている一方、 第2,3,5ルートでは車両が共通運用化され、 運行開始当初は上石神井営業所に運行委託されていた元・保谷市コミュニティバス「キャンバス」用から転用の 「日野リエッセ:KC-RX4JFAA, A6-312,A6-397」2台を筆頭に、 新製された「日産ディーゼルRN:KK-RN252CSN, A2-794,A2-795」2台、 更に新製されたCNG改造車である「日野リエッセ:KK-RX4JFEA改, A2-796」1台の計5台体制でスタートした。 そして第5ルート開業用として2004(平成16)年8月には「日野リエッセ:KK-RX4JFEA, A4-999」1台が増車されている。 その後、世代交代が徐々に進行し、 2007(平成19)年には「キャンバス」から転用された1台,A6-312とはなバス予備車と兼用となっていた一般路線車1台, A6-340の置き換え用として 「日野ポンチョ・ノンステップロング:ADG-HX6JLAE, A7-186,A7-187」を2台投入、 そして2008(平成20)年には最後に残る「キャンバス」から転用された1台, A6-397を 「日野ポンチョ・ノンステップロング:BDG-HX6JLAE, A8-321」で置き換えた。 また2012(平成24)年9月には、 運行開始当初から活躍していたA2-794~A2-796の3台を 「日野ポンチョ・ノンステップロング:SDG-HX9JLBE, A2-749~A2-751」で置き換え、 運行開始当初から活躍していた車両は全て置き換わったことになる。 ただA2-795については、 はなバスの運用離脱後に西武観光バス秩父営業所へ移籍を果たし、 西武秩父駅発着系統を中心に活躍の場を移したが、 2018(平成30)年11月に除籍された。 その後2016(平成28)年2月末にはA4-999がA6-891「SDG-HX9JLBE」へ代替され、 西武バスのはなバス車両は多彩な顔ぶれから日野ポンチョに統一された。 現在では第1ルート用が3台、 第2,第3ルート用として7台の計10台の陣容となっている。 →「はなバス」第2ルート路線図 ※はなバス旧第5→第2ルートの変遷も図にまとめました。
→はなバス・車両配置表のページへ →はなバス・全路線一覧のページへ (※1) (第1ルート)保谷駅北口循環 (第2ルート)ひばりヶ丘駅~(保谷庁舎経由)~東伏見駅北口(保谷駅南口~(保谷庁舎経由)~東伏見駅北口は2016.3.31廃止) (第3ルート)田無駅~東伏見駅、田無駅~向台循環 (東伏見駅~東伏見循環は2010.10.1廃止) (第5ルート→第2ルートへ2016.4.1統合)ひばりヶ丘駅~住吉・泉町循環、ひばりヶ丘駅~保谷庁舎 は西武バスによる運行ですが、当サイトでは参考のため 車両配置表にも詳細と画像を掲載しておりますので、ぜひご確認下さい。 関東バス・アーカイブス「味わい」では、はなバス初代車両「クセニッツ・シティⅡ」「クセニッツ・シティⅢ」の画像を引き続き募集しています。 画像のご提供については情報提供のページからよろしくお願いします。 | ||||||||||||||||||
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