関東バス最後の5E車を置き換えた2300代も時は流れ、 最後の1台となったD2305が20年11月6日に除籍され、遂に全車退役の日を迎えた。 D2305「KK-MK27HM」 中野駅北口 2020.9.6 (Photo:Ajiwai) ■狭幅ボディにホイールベース5.56mの三菱エアロミディは、遂に全車退役。2000(平成12)年度より投入が始まった「三菱エアロノーステップミディ」であるが、 2002(平成14)年度導入車から10.5mタイプの「エアロミディMK」が新たに加わり青梅街道へ投入が開始された。 これは中型車ベースの長尺車を導入することによって極力乗車定員を確保しながら新車購入コストを削減することが目的であり、 翌2003(平成15)年度に丸山へ投入された7000代「日野レインボーHR:KL-HR1JNEE」も同様の考えに基づいて登場している。 車両はアイドリングストップ&スタートシステム装備のノンステップ車で、 2003(平成15)年2月の2台が三菱自動車バス製造(MBM)、 2004(平成16)年1月の4台は三菱ふそうバス製造(MFBM)車体となりメーカーの組織改編を挟んで登場したが、 外観上の変化は特に見られない。 2004(平成16)年1月に投入された4台:C2303~C2306は、 関東バスに残存していた最後の富士重5E車:C3307~C3310を置き換え、 3200代がこの時全廃となった。 2300代は荻窪駅発着の主要路線である、 荻10,荻32,荻34,荻36「荻窪駅~下井草駅,武蔵関駅,北裏,南善福寺」では収容能力不足でラッシュ時の対応が難しいことから、 登場当初から使用されることはなかった。 2300代の主な活躍場所は 西02,西03,西10,西50「西荻窪駅~上石神井駅,大泉学園駅,吉祥寺駅,井荻駅」、 そして荻11,荻12「荻窪駅~石神井公園駅,井荻駅」と関連する出入庫路線だったが、 車体更生工事が施工された後半には西01,西02,西03,西10,西50,吉80の充当頻度が減少していった。 なお、新製当初は荻40,西20「荻窪駅,西荻窪駅~立教女学院」でも使用されていたにも関わらず、 全く荻40,西20に就くことの無い時代もあったが、 同路線で使用されていた2010代「KC-MP337K」が2009(平成21)年11月,2010(平成22)年1月に除籍されたことと関連して、 2300代が荻40、 そして組みダイヤとなっている荻31「荻窪駅~プロムナード荻窪」で再び活躍するようになった。 青梅街道管内で活躍の場が微妙にシフトしていた2300代だが、 2009(平成21)年12月には、 丸山に所属して主に宿02「新宿西口~丸山営業所」で使用されていた800代「KK-MJ27HL」と車両交換が行われ、 C2305,C2306がD808,D809とトレードで丸山へ移籍しD2305,D2306となるなど動きが見られた。 またその後、D2306は2011(平成23)年10月に青梅街道の車両不足を緩和するためにC2306となって出戻る形となり、 転属が活発化した時期も見られた。 丸山営業所に唯一残留したD2305は、 中12,中41「中野駅~江古田駅(江原中野通り経由),中野駅~江古田駅(丸山営業所経由)」で主に使用され、 その他中25,中27「中野駅~練馬駅,江古田の森」などで孤軍奮闘した。 青梅街道営業所に配属されていた2300代は2018(平成30)年度までに全車除籍となった後もD2305のみ残存し、 晩年は中25,中27で主に使用された。 2020(令和2)年11月16日の大規模な路線改変により、 中25が廃止されたが、 D2305は時期を合わせるように11月6日に除籍、 関東バスから2300代が全車退役した。 一足先に関東バスから除籍された元2300代は、 C2301~C2304が岡山を拠点とする中鉄バスへ移籍、 C2306は茨城交通へ移籍したほか、 最後まで残ったD2305は北海道拓殖バスへ移籍した。 形態分類 DETAILS C2301フロント正面 C2301リア正面 C2301サイドビュー(左側面) C2301サイドビュー(右側面) →2300代の車両配置表はこちら |
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