2016(平成28)年に入り元関東バスの2100代も移籍し、
元関東バス車両の占める割合が大きくなってきた。
(左から)元C2105,C2001,E323,元西東京バスD5604 北海道拓殖バス本社営業所 2016.3.3
(画像提供:C3408様)
北海道拓殖バスでは関東バスからの事業者間移籍車が断続的に発生していることは周知の通りだが、
2014~16(平成26~28)年度にはD701~D707,C2101~C2108の15台が新たに移籍、
拓殖バスでは在籍車両数に対する元関東バス車両の比率が非常に高い状態まで移籍が進んだ状態となった。
当サイトでは今まで拓殖バスへ移籍した元関東バス車両についてたびたび紹介してきたが、
2016年バージョンの専用ページを新たに制作したので、
帯広で益々活躍の幅を広げる元関東バス車両の動向をご覧頂きたい。
※当ページに掲載の画像は、C3408様,青梅街道営業所帯広支所様,とかち大好き様よりご提供頂きました。この場を借りて深く御礼申し上げます。
※車庫での画像は特別に許可を得て撮影を行ったものです。
※撮影に際して多大なご協力を賜りました北海道拓殖バス関係各位に心より御礼申し上げます。
■関東バス元C2101~2108
→北海道拓殖バス「266,268,270,271,273,291,290,289」
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関東バス元C2101~2105は16年2~3月に相次いで帯広入りし、
現在では転用改造も終了して5台共に運用入りを果たしている。
元C2101「266」 帯広駅前 2016.4.15
(画像提供:青梅街道営業所帯広支所様)
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関東バスから移籍した元2100代は、
先に移籍した元1100代と同様に前後面が赤一色の塗り分けが採用された。
元C2102「268」 帯広バスターミナル 2016.8.17
(画像提供:阿03の人様)
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元C2102のリア姿。
乗降中表示灯は移籍時に撤去され、配線用の孔だけが残る。
元C2102「268」 帯広バスターミナル 2016.8.17
(画像提供:阿03の人様)
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元C2105となる「273」の外観。
'16年度には元2100代が追加で拓殖バスへ到着しており、これから更に増えそうな状況である。
元C2105「273」 帯広バスターミナル 2016.8.17
(画像提供:阿03の人様)
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16年11~12月に関東バスを除籍となったグループが早くも転用改造を完了、
元C2106~C2108の移籍を確認している。
元C2106「291」 帯広競馬場 2017.3.20
(画像提供:とかち大好き様)※イベント時に撮影
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16年度移籍のグループ、C2107の姿。
元C2107「290」 北海道拓殖バス本社営業所 2017.3.20
(画像提供:とかち大好き様)※許可を得て撮影
→元C2107のリア画像。
(画像提供:とかち大好き様)
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17年5月現在、元2100代の車両は全車が拓殖バスへ移籍している。
元C2108「289」 帯広駅前 2017.3.20
(画像提供:とかち大好き様)
→元C2108のリア画像。
(画像提供:とかち大好き様)
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青梅街道に26台全車が配属されていた2100代のうち、
2016(平成28)年2月に関東バスを引退した初期車のC2101~C2105「KL-MP37JK」が早速帯広に移動し、
拓殖バス本社営業所に続々と到着した。
16年3月末現在では転用改造は未だ完了していなかったがその後急ピッチで改造が進み、
16年6月末には
元C2101(帯広200か・2 66),
元C2102(帯広200か・2 68),
元C2103(帯広200か・2 70),
元C2104(帯広200か・2 71),
元C2105(帯広200か・2 73)と5台が出揃ってそれぞれが既に営業運転入りを果たしている。
転用改造後の外観は、
先に移籍した元1100代「KL-UA272KAM」と同様に前後面が赤一色の塗り分けに変更されたが、
拓殖バスでの運行開始当初は、
側窓上部の「TAKUSYOKU BUS」表記は省略されていたのが特筆される。
ただしこれは一時的な措置だった模様で、
現在では5台全車に「TAKUSYOKU BUS」表記が追加された。
その後16年度には関東バスを除籍となった車両が追加で拓殖バスへ到着しており、
2017(平成29)年1月12日には元C2107が新たに登録ナンバーを取得(帯広200か・2 90)したほか、
他にも元C2108→(帯広200か・2 89),元C2106→(帯広200か・2 91)と増備が続き、
17年2月には営業運転を開始している。
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青梅街道から除籍となった2100代が、
5台まとめて拓殖バスへやってきた。画像は到着直後の姿。
元C2101 北海道拓殖バス本社営業所 2016.3.3
(画像提供:C3408様)
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元C2102は社名標記が簡易的に書き換えられていた。
元C2102 北海道拓殖バス本社営業所 2016.3.3
(画像提供:C3408様)
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元C2103はほぼ手付かずの状態で留置中。
元C2103 北海道拓殖バス本社営業所 2016.3.3
(画像提供:C3408様)
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元C2104は中扉の扉用照明が設置されるなど、
一部転用改造が開始されている様子だった。
元C2104 北海道拓殖バス本社営業所 2016.3.14
(画像提供:青梅街道営業所帯広支所様)
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元C2105は撮影時点では2/23に関東バスを除籍となってからまだ日が経っていなかったため、
現地向け改造はこれからとなっていた。
撮影当日は検査のため車庫内を走行する姿も見られた。
元C2105 北海道拓殖バス本社営業所 2016.3.3
(画像提供:C3408様)
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後部のエンジンルームカバーを大きく開けて留置中の元C2105。
元C2105 北海道拓殖バス本社営業所 2016.3.3
(画像提供:C3408様)
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元C2105のリア画像。
元C2105 北海道拓殖バス本社営業所 2016.3.3
(画像提供:C3408様)
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■関東バス元D701~707
→北海道拓殖バス「241,239,235,240,284,288,287」
2014(平成26)年9月から翌年1月にかけて、
関東バスからは700代初期車の除籍が始まり、
元D701~D704が相次いで渡道した。
事業者間移籍に際して外観塗色は移籍年次毎に赤色の占める割合が多くなり、
2012-13(平成24-25)年度に移籍した1100代では前面が全て赤一色となっていたが、
元D701~D704についてはノンステップ車ではあるが、
先に移籍した900代などと同様に赤色の範囲は車体下部に留まった。
車体には拓殖バス移籍後も関東バス時代の社番が標記され、
完全に定番となった。
関東バスから最初に除籍となった元D703から転用改造は始まり、
元D701~D704の4台が改造を終えて活躍を始めたほか、
2016(平成28)年度には引き続き元D705~D707が拓殖バスへ移籍し、
追って第二の活躍を開始した。
→関東バスから移籍した拓殖バス車両に関する画像や情報は、今後も引き続き募集しております。
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拓殖バスにやってきた元関東バスの日野HR。
「241」(元D701) 北海道拓殖バス本社営業所 2016.3.3
(画像提供:C3408様)
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元関東バスの700代は拓殖バスへ続々と集結している。
「239」(元D702) 帯広バスターミナル 2016.8.17
(画像提供:阿03の人様)
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元D702のリア画像。
乗降中表示灯は移籍時に撤去された。
「239」(元D702) 北海道拓殖バス本社営業所 2016.3.3
(画像提供:C3408様)
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元関東バスの700代は拓殖バスへ続々と集結している。
「235」(元D703) 帯広バスターミナル 2016.8.17
(画像提供:阿03の人様)
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元D703のリア画像。
「235」(元D703) 帯広バスターミナル 2016.8.17
(画像提供:阿03の人様)
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■2015-2017の最新動向
'09年度からの継続的な事業者間移籍により、
拓殖バスへ移籍した元関東バス車両は20台を超え、
帯広周辺での存在感は増す一方である。
そして一部車両は派手なフルラッピング仕様になるなど、
これからもバスファンを楽しませてくれそうである。
しかし一方では、
'09年11月に移籍してきた元C1005「KC-JP250NTN改」が'15年9月には運用を離脱し登録ナンバーが外されたほか、
同時期に拓殖バスへ移籍してきた元D1007も除籍となるなど、
経年車の除籍が今後近いうちに活発化することも予想され、
今後の展開には注目の状況が続きそうである。
■北海道日本ハムファイターズの帯広シリーズで元C2001が活躍。
北海道日本ハムファイターズによる地方球場の主催試合が毎年開催され、
帯広では例年7月に1カードが帯広の森野球場で行われるが、
その際には拓殖バス車両による帯広駅前バスターミナルからのシャトルバスが運行されている。
2016(平成28)年度は1試合のみとなってしまったが、
7月20日には東北楽天イーグルスを迎えた北海道日本ハムファイターズの帯広シリーズが開催された際に、
今年も例年通り元C2001(帯広200か・1 80)がシャトルバス用として登場した。
この会場輸送として抜擢される元C2001号車で特筆されるのは、
普段は締め切りとなっている3扉の後扉が開放可能なように一時的に改修される点で、
3扉車である特長を活かして、
大量の観客輸送にその威力を存分に発揮するのだ。
試合はイーグルス側に一時逆転を許すも、
この日5番指名打者でスタメンの大谷翔平選手の逆転スリーランホームラン等で勝ち越し、
9-3でファイターズが勝利するといった試合展開となった。
復路の帯広駅前バスターミナル行きで待機していた元C2001号車は、
後部ドアも活用して興奮気味の満員のファンを一瞬にして飲み込み、
帯広の森野球場を元気に出発していったのが印象的だった。
ファイターズは年々北海道の地方球場における主催試合が減少傾向にあり、
帯広での開催は今まで年に1カード2試合あったものが年1試合となった。
元C2001号車の、
年に一度のみ後部ドア開放が実現する帯広シリーズのシャトルバスについて、
今後の行方が気掛かりである。
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プロ野球公式戦のシャトルバスとして抜擢された元関東バスの車両群。
(一番左)「180/元C2001」帯広の森野球場 2016.7.20
(画像提供:青梅街道営業所帯広支所様)
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パ・リーグ公式戦を告知するステッカーが後窓に見られた。
帯広の森野球場 2016.7.20
(画像提供:青梅街道営業所帯広支所様)
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年に一度しか見られない、後扉を開放している姿。
帯広の森野球場 2016.7.20
(画像提供:青梅街道営業所帯広支所様)
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